第一話 プロローグ
「大豆生田 政範さん、しっかりしてください。もうすぐ先生がきてくれますよ」
95歳で入院して早二年、いつもお世話をしてくれた看護師の声がどんどん遠ざかっていく気がしていた。視界もぼやけいつも見ていた天井も見えなくなっていく。
(死ぬのかの。悪くない人生じゃった)
大豆生田 政範 齢97歳 死去
____________________________________
だんだんと視界が開けていく。
そこに見えた世界は二年間過ごした病室ではなかった。一体ワシはどこにおるのだろうか。
「¥◎&”*△$♪×●&%#?!」
(痛い、痛いぞ。誰じゃワシのけつを叩いているのは)
「おんぎゃぁぁ!おんぎゃぁぁ!」
言葉にならない声が出て驚き、自らの体を見ると、とても小さな手が目に入った。これは、噂に聞く異世界転生というやつだろうか。とゆうことは・・・ステータスオープン!
名前 ダレン = ウィーバリー
年齢 0歳
Lv 1 MP 10
職業 貴族 ウィーバリー家次男
スキル
固有スキル
(本当にでよった、それにしても何とも簡素なステータスだの)
ステータスが見えたことで異世界に来たのを確認したのもつかの間、急に持ち上げられた。持ち上げていたのは、ブロンズ色の髪の毛をしたセミロングの美人な女性だった。そして、その女性に抱きしめられながら、ワシはまた意識を手放した。