プロローグ 霊石発見
男が二人、暗闇の中をライトを片手に歩いている。
男達の背中には重そうな鞄が背負われている。
男達は洞窟にいた。
「ずいぶん深くまで来たな。
俺の探検家の勘が正しければここに世紀の大発見が眠っているはずだ!」
「それ何回目だよハゲ。適当に見つけた汚い洞窟に入る度にいってんじゃねぇか。」
「まぁそういうなメガネ。男なら歴史に名を刻め。だろ?おっ?なんか向こうの方少し明るくないか?」
「確かに……少し明るい、っておい!一人で突っ走んなよバカ!」
男達の前に広がっていたのは淡く光る白い鉱石だった。
「おいエセ研究者こいつぁ何て鉱石だ?」
「分からない。少なくともダイヤモンドやルビーといった既存の鉱石ではないはずだ。光っているしな。」
「ほう、新発見か!ついに来たか!この俺が歴史に名を刻む時が!」
「新発見だろう。とりあえず研究用にいくつか欠片を持ち帰ろう。」
「おうよ!」
男達が持ち帰った鉱石はすぐに世界から注目を集め研究された。
そしてこの鉱石は様々な分野において発展や進歩を促した。
鉱石は発見者二人の名の共通の文字を取って『霊石』と名付けられクリスタルという通称で親しまれていった。