6-2 受け入れ早すぎませんか
嵐の様な衝撃が過ぎると、モモコはまだ疼く手足を動かし、やっとの思いで上半身を起こした。
ハアハア・・・・
まだ荒く続く息をなんとか整え、何が起こったのかわからないまま少しづつ目を開けた。
ん?
最初に目に入ったのは、真っ白なシーツの中に浮かぶ二つの手だ。
ん? ん?
人の手だ。
形からして女の人だろう。
モモコはなぜこんなモノがと疑問に思いながら身じろぎしてみた。
すると視界の手も動くではないか。
???
(何だろコレ・・・)
モモコは試しに右を動かしてみた。
すると視界の右手も動く。
(・・・・? ん? これ・・・あれ?)
モモコは左も動かしてみた。
右と同様に動く。
しばらくひらひらと動かしてみてモモコは漸く衝撃的な事に気が付いた。
「うそ!戻ってる!人間に戻ってるよー!すごい!信じられない!なんで!うそぉ!」
半年以上聞いていなかった声も出る。
モモコは突然の事に驚きながらも、夢じゃない事を確かめるようにペタペタと体のあちこちを触りまくった。
(嘘うそ!なんで!ホントに戻ったの!?そ、そうだ!鏡!鏡に映してみよう!!)
モモコはそこまでノンストップで考えるとそれまで座っていたベッドから飛び出し、鏡のあるバスルームに駆け込もうとして・・・・・傍と動きを止めた。
あれ・・・・・・・?
ナンか・・・ナンか忘れてないか?
アタシ・・・・さっきまでナニしてたっけ・・・・・
そう、うん、ガツクさんと・・・・ガツクさんと・・・寝ようとして・・・ガツクさん!!?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ギギィギィイ・・・・
モモコはゼンマイ仕掛けの人形の様なぎこちなさで首をガツクの方に向けた。
ガツクはいた。
手にはシーツを持ったまま、片足をベッドに乗せている。
そしてその表情は・・・
(ガツクさんでもそんな顔するんだ)
モモコがこの状況を一瞬忘れるほどそれはそれは驚愕に満ちたガツクがいた。
・・・・・・・・・ハッ!
モモコはベッドから降りた自分の状態を見下ろした。
全裸だ。
うん。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
人は本当に驚いた時、咄嗟に大声などでないものだと言われている。
なのでこの場合のモモコも・・・
「ヒッ・・キィ・・」
などの声というよりかは音に近いモノを上げて体を反転、目にもとまらぬ速さでシーツをガツクから奪い頭から被った。
が、慌て過ぎたのか、足を滑らせてスッ転び、ゴンッという鈍い音と共に床にしたたか額を打ち付けた。
幸いなのか不幸なのか・・・ズキズキと痛む額がこれは現実なのだと教えてくれる。
「うう・・・うう・・・。」
ガツクはソレが発する呻き声で我に返った。
ソレは今、床に蹲りまたシーツにくるまっている。
「・・・・お前は・・・・。」
ガツクの掠れた、ともすれば聞き逃しそうな声だったが、静かな部屋にそれはよく通った。
シーツの塊がビクッと微かに揺れる。
(落ち着け・・・落ち着け。何がどうなってるかわからんがとにかく落ち着くんだ)
ガツクは深呼吸して気を落ち着けると
「・・・お前・・・お前は・・・何なんだ?・・・もしかしてモモコ・・・なのか?」
先程よりはしっかりとした声で問いかけた。
・・・・・・・ゴクッ
ガツクの喉が鳴る。
答えを待つまでが無限に感じた。
塊は微動だにしなかったが、やがてモソモソと動くとシーツの中から頭だけ出した。
不思議な色合いの髪に包まれたその心細げな小さな顔は躊躇しながらも頷いた・・・・そしてゆっくりと目線がガツクの顔へと上がる。
そしてとうとうブラウンとグリーンが綺麗に混ざった瞳と目があった瞬間、ガツクは時が逆戻りした様な感覚に陥った。
ガツクは猫のモモコと出会った時と同じ衝撃を感じたのだ。
「テンレイ・・・何も言わず女物の服を持って俺の家に来い。モモコが・・・とにかく言う通りにしろ。急げよ。」
ガツクは喚くテンレイに構わず切ると、今度は寝入りばなのホクガンとダイスにも連絡を入れた。
そしてまだ混乱している頭を振るとその混乱の源がいる寝室に戻った。
戸口に手を掛けガツクが覗くと問題の人物・・・人間のモモコがシーツにくるまったまま背を向けてベッドに座っていた。
「・・・・もうすぐテンレイが来る・・・・女物の服を持ってくるように言っておいた。」
モモコは振り向いてチラッとガツクを見ると首を竦めて
「あの・・・あの・・・すいません。」
小さな声で謝った。
「気にするな。ホクガンとダイスも呼んだ。これは・・・さすがに俺一人の手に余る。」
う。
モモコはガツクの低い声にモモコはますます委縮する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
2人とも何と言っていいかわからず沈黙が落ちる。
「そういえば額をぶつけていなかったか?」
近づく気配がしたと思うとモモコの前に膝をついてガツクがモモコを覗き込んだ。
いきなりの至近距離に思わずモモコが仰け反る。
大きな体躯は膝を付いていてもなおモモコより大きい。その触れられそうなガツクの活力にモモコは我知らず震えた。
「見せてみろ。」
ガツクはそんなモモコの様子にも頓着せず、額を覆う髪をそっと持ち上げた。
ドキンドキンドキン・・・
(緊急事態なのに・・・これからどうなるかわかんないのにドキドキしてる場合か!静まれ心臓ぉ!)
理性はもっとしっかりしろ!とモモコに渇を入れるが、モモコの鼓動は関係なしにどんどんスピードを上げて打ちつけた。
ガツクはモモコが強かぶつけた額を見て眉根に皺を寄せた。明日には紫色に腫れているだろう。
「冷やさねばならんな・・・。」
ガツクはそう呟くと冷やす物を持ってこようとして・・・ふとモモコの柔らかな髪の感触に気が付いた。
たちまち、あのお馴染みの満たされる感覚がゆっくりと沁み渡る。
・・・・ああ。
やはりな。
ガツクは前髪を離すとそのまま手をモモコの頬へと滑らせた。
痺れるような充足感が強くなる。
「・・・・同じなんだな・・・不思議だ、見た目や感触は全く違うのに・・・・お前は確かにモモコなんだな。」
ガツクが微笑む。モモコの好きなあの微笑みだ。
うあ・・・それは・・・その顔はズルイでしょ。
モモコの顔が真っ赤になり、ガツクは触れているモモコの頬に熱が生まれたのを直接感じ取った。
ガツクが愛しむようにそっと指を動かすと熱はもっと熱くなった。
初めて触れた人間のモモコの頬は、ガツクの心に甘やかな感触を残した。
「どーなってやがるんだ・・・。」
ホクガンはガツクの寝室に通されると、先に来ていたダイスとテンレイと同様、呆然としながらガツクの説明を受け、ベットの端にちょこんと座る(見た感じ)小さな女の子を見つめた。
「こいつがあのモモコだって?嘘だろ?冗談も大概にしろよガツク、俺を担ごうなんて一億年早ぇぞ。俺は騙されねえ。」
「俺が冗談を言う奴に見えるか?ホクガン。」
「全然見えねぇ。」
テンレイは衝撃から覚めると、委縮している女の子とガツクから持ってくるように言われたモノとを結びつけた。
「も、もしかしてそのシーツの下は・・」
「そうだ。ハダ」
「全員出なさい!!!」
ガツク達はテンレイの怒号と共に寝室を追い出された。
・・・・・・・・・・・・・・・。
ホクガンとダイスは顔を青くしながらガツクを凝視した(ガツクにロリ疑惑発生中)。
「なんだその目は。」
ガツクが不快そうにホクガンとダイスを見やる。
「・・・・なあ。」
「なんだ。」
「・・・・手が後ろに回るような真似なんかしてねえだろうな。」
「殺されたいか?」
「遠慮しとく。」
つめていた息をホオーッとつくホクガンとダイス。
ガツクは冷たい眼でホクガンとダイスを見やるとフンとリビングに向かった。
まだ頭が混乱中の2人も続く。
「さてと・・・」
テンレイはため息をつくとモモコに優しく声をかけた。
「大丈夫?私の言ってる事がわかるかしら。」
「はい。テンレイさん。」
モモコがやや緊張気味に返す。
テンレイは自分を見上げる、この見知らぬ女の子の瞳が猫のモモコと同じ色合いなのに気が付いた。
「・・・本当に・・・モモコなの?一体なぜこんな事が・・・」
モモコは、こんな事態は当然初めてであろう、困惑しきりのテンレイにとても申し訳なくなり、小首を傾げて
「私にもさっぱり・・・急に体が熱くなって、我慢できなくなって・・・気が付いたら人間に戻ってたんです。」
「に、人間に戻っていた!?どういう事・・・・ああ、今は質問よりもあなたのその惨めな状況からどうにかしなくてはね・・・・でも。」
テンレイは用意した服とモモコの小さな体とを見比べた。
「あなたには少し・・・いえ、かなりサイズが・・・でも何とかするしかないわね。さあ立って。まずは下着からね・・・一人で着れそう?着終わったら声をかけてちょうだい、一緒に服を合わせてみましょうか。」
テンレイは下着を着け終わったモモコから声を掛けられ振り返った。
ええっ!
恥ずかしそうに下着姿で立つモモコの体を見て、テンレイはモモコの印象を大幅に軌道修正した。
ソレは小さいながらも立派に成人した女性の体だったからである。
うーん・・・そこに座れと?
リビングに入った途端、モモコはガツクの隣しか空いてる席がないのを見て躊躇したが、いつまでも突っ立っている訳にはいかないので小走りにソファに寄ると、ガツクよりやや離れてちょこんと座った。
ガツクの体躯に合わせたソファからは当然の様にモモコの足が浮く。
しーーーーーーーーーーーーーん。
部屋が静まりかえる中、4人の視線が自分に一斉に注がれるのを、モモコははっきりと感じた。
(な、何か言わないといけないのかな・・・そ、そりゃそうだよな、皆、あたしのために集まってんだし・・・えーとえーと い、一体何から話せばいいんだ!!)
モモコが居た堪れなさのあまり軽くパ二くっていると
「モモコ・・・あなたはさっきまで猫だった。これは間違いないのね?ガツク。」
モモコからすれば天の助けの様なテンレイから、念を押すように口火が切られた。
「そうだ。全ては俺の目の前で起こった。ここにいるのは猫のモモコが人間に変化したものだと俺が断言する。」
ガツクは腕を組んだまま、数十分前までの驚愕の表情が嘘みたいないつもの顔で頷いた。
するとそれまで黙っていたホクガンが
「・・・・そういやよ、コイツ落ちてきたんだ。」
今思いだした、という風にモモコを見つめた。
「落ちてきた?なんじゃそりゃ。」
「奥の中庭に噴水の広場があんだろ?そこに落ちたのを拾ったのが俺なんだよ。」
「初めて聞くぞ。」
「俺も忘れてたんだよ。その後すぐテンレイに渡ったしな。興味もなかったし。」
(そういえば最初に会ったのがホクガンだったな・・・そういえばものすごく腹が立つ事言われたっけ)
モモコはその時の事を思い出し、ホクガンに不快に扱われた事を思い出して軽く怒りが湧いた。
「・・・・モモコ・・・俺達に会う前は何処にいたんだ?俺の言う事がわかるな?」
ガツクが顎に手を当てながらとうとう核心に迫る事をモモコに質問した。
キタ-!
モモコは深呼吸を何度もしながら気を落ち着けると自分の事情を話し始めた。
「ううーん・・・何から話せばいいのかな・・・まず、第一に私はこの世界の者ではありません・・・・地球という星の日本という国に住んでいました・・・・」
モモコはある雨の日に死んだ事、気が付いたら空を落下していた事、噴水に落ち、ホクガンとテンレイに拾われた事、そして・・・・
「猫になっていたんです。私にも何が何だか・・・生まれ変わったのかなぁなんて思ったけど・・・でもそれにしては前世の記憶というか人間だった頃のこととか前の世界の事覚えてるし・・・」
「なぜワシらに言わんかったんじゃ。」
ダイスが優しく聞く。
モモコはダイスの暖かい青い眼を見つめて
「・・・話しても信じてくれるとは思わなかったし・・・猫に生まれ変わったんだと思えばいいかなって。」
首を傾げながら答えた。
その仕草が猫のモモコがよくやる仕草に酷似していて、4人はいっそうこれはモモコなんだと思う。
「・・・おかしい奴だなって思ってたんだよ。人語も解すし、仕草も妙に人間くせえ。動物にしては感情表現も豊かだしな。なるほどそういうワケか・・・」
ホクガンが納得した様に頷く。
「ピンクの毛色はその髪の色からきているのかしら。不思議な色合いね、地毛?」
テンレイがモモコの髪のひと房を手に取りながら興味深そうに観察する。
「辛うなかったか?死んじまった後に猫になっていたなんて、えろうショックじゃっただろ?」
ダイスが労わるようにモモコを優しく見つめた。
モモコはポカンとして皆を見返した。
(え・・・信じてくれるの? んなアッサリ? う、受け入れ早くないか?)
逆にモモコが信じられない。
この世界は何も魔法があるとか想像上の動物がいるとかそんなファンタジーがあるわけでない。
そこはモモコがいた前の世界と同じである、いたって現実感に溢れている。
普通なら猫から人間に変化したなんて信じがたい事なのだ。
モモコは頭がおかしいと思われたり、最悪「猫のモモコをどうした」と疑われたりすることも覚悟していた。のだが、予想に反しての皆の受け入れの早さに戸惑う。
ホクガン達ももちろんこの前代未聞の出来事に当初は混乱していたが、モモコと接触しているうちに、何というか色合いもそうだが、ふとする仕草や雰囲気も、姿が全く違うのにもかかわらず猫のモモコを強く印象付ける。
それらがこの不可不思議な出来事をすんなりとホクガン達に受け入れさせていた。
モモコは隣に座るガツクを見上げた。
するとガツクもこちらを見ていたらしくバッチリ眼があった。
うお。
猫だった頃もしょっちゅう目はあっていたが(なかば強制的)人間に戻ったら戻ったらでまた違う。
なんというか迫力が違う。
同じ人間になったからなのか、何なのかはわからないが(人間になっても鈍ちんなのは変わらず)。
「お前はモモコだ。例え姿形が変わろうともモモコである事に変わりはない。俺にはわかる。」
心配するなという風にモモコの頭を軽く撫でてやる。
うおおお・・・
モモコがそんなガツクに悶えているとそれを見ていたホクガンが
「おい、モモコ。」
来い来いという風に手招きしながらモモコを呼んだ。
「何?」
怪訝そうなモモコに構わずホクガンは、それまで自身が座っていたガツクの真ん前の席を立って、そこにモモコを座らせた。
「モモコ、ガツクを見ろ。」
再度のホクガンの命令にモモコから疑問の声が上がった。
「何で?」
「いいから。やれ。」
偉そうに顎をしゃくったホクガンに、ムッとしながらも何か意味があるのかとモモコは正面のガツクを見上げた。
ガツクは相変わらず堂々とした態度で腕を組んで座っている。
ラフなシャツとスウェットといういたってリラックスした恰好だが、「今まさに戦闘中!敵を500人殺したとこだよ!」と言っても疑われそうにないぐらいな威風を放っている。
その姿は見る者によっては3日間夢にうなされそうな姿だったが・・・・モモコの恋する乙女のフィルターが全開にかかった状態で見ると、まったく違う180度回転して同人物の事とは思えない感じになる。
例えば
眼があった瞬間、「死ね」と言われそうな冷酷な眼差し⇒頼り甲斐がありつつも甘さを含んでいる様に見え(フィルター超全開)、
「玉砕して来い」とひでえ事言いそうな酷薄そうに引き締まった薄い唇⇒何もかも約束してくれそうなそれでいて何処か色気を感じさせる(フィルターギリ全開)。
てへっ。
モモコの顔がほんのりと赤くなり、恥ずかしさのあまり思わずガツクから目を逸らしてしまった。
それをモモコ以外の全員が注視する。
(・・・すげえよモモコ。ガツクを前にその反応。そんなのお前だけ)
(ガツクの前に座る女も珍しいが(理由は諸君もおわかりであろう)・・・照れる女なんぞ初めて見た)
(モモコ・・・人間になっても歩く兵器がいいの?引き返すなら今のうち・・・いえ無理ね)
ガツクは当然、
「どうした?顔が赤いぞ。」
とからかうように言い、腕を解いて前のめりに屈みこみ、膝に肘を乗せてモモコの赤くなった顔を覗き込んだ。
その顔は至極満足そうに微笑んでいる。
それにまた照れるモモコとの対比は、神の襟首をひっつかんで「どうしてこうなった!」と問いただしたいくらい非対称的だ。
「よーくわかったよ、モモコ。もう戻ってもいいぞ。おらどけ。」
ぞんざいにしっしっと手を振るホクガンに、モモコはいつもの様にムカッときた。で、ついつい いつもの様に・・・
「な、なにさー!来いっつったり戻れって言ったり!何考えてんのホクガン!・・・さん。」
モモコはいつも心の中で思ったり、時には猫語で抗議していたようにホクガンを呼び捨てにしてしまった。
モモコはゲッと口を抑え、慌てて「さん」を付けたが。
・・・・・・・・・・・・・・・・。
「・・・・お前・・・俺の事呼び捨てで呼んでたな?」
ホクガンがこのヤロウといいたげな顔でモモコを見下ろした。
「エ。そ、そんな事・・・・ないもん。」
「いや、明らかに後からさん付けしただろ。じゃあよ、こいつは?」
ホクガンがダイスを指差してモモコに名前を呼ぶように促す。
「ダイスさん。」
次にテンレイ。
「テンレイさん。」
ガツク。
「ガツクさん。」
最後に自分を指す。
「ホクガン。・・・さん。」
「おいこら。」
何度やってもホクガンだけ不自然になってしまうモモコにダイスが苦笑して、
「もうええじゃろホクガン。」
「そうよ、呼び捨てぐらいいいじゃない。心が狭いわよお兄様。公の場では国主と呼べばいいわ。」
「はい、テンレイさん。」←素直なモモコ
「お前は呼び捨てぐらいがちょうどいいのではないか。モモコがそうしたいのなら仕方あるまい。」
テンレイとガツクが承認した。
「何が仕方ねえんだよ!オメーらはいいだろうよ!さん付けだもんな!おいモモコ!何で俺だけ呼び捨てなんだよ!お前よりいくつ上だと思ってんだ!?(モモコは20歳だが、見た目からは10代にしか見えてない)俺もさん付けで呼べ!」
「ええー だってホクガン年上に見えないんだもん。国主にも見えない。」
「速攻か!即か!しかもすげえナチュラル!あと付け足すな!」
「さっ、うるせえのは放っておいて今後のモモコの生活をどうしようかの。」
「そうねえ・・・」
「問題は山積だな。」
「あ・・・よろしくお願いします。」
「お前ら冷た過ぎんぞ!!!もっと俺を構え!!こら無視すんな!」
ギャーギャーとうるさい一時が過ぎ漸く本題に入った頃、時刻は真夜中をとうに過ぎていた・・・・
ホクガンの扱いなんてこんなもんだろ。