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ゲーム初心者でも Freelife World Online で頑張れます  作者: 漣 蒼月


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ゲーム初心者、ポーションを作る

 翌日の朝。休日なのでのんびり起きて朝ごはんを食べる。お姉ちゃん(静香)はいつも休日は遅くまでゲームしているのでまだ起きてないみたい。

 お姉ちゃんはゆっくり寝かせてあげることにして洗濯機を動かし、洗い終わるのを待つ間に軽く掃除。その後起きてきたお姉ちゃんと話して、昼食を済ませてからログイン。

 お姉ちゃんは昨夜も4時か5時まで遊んでたらしい。よく起きてられるね。


<FWO>の世界にログインすると、昨晩泊まった宿のベッドだった。当たり前だけど。

 宿のご主人に鍵を返却して商店街に向かう。確か道具屋さんは......あった、ここだね。

「いらっしゃい。ちゃんとご飯と寝るとこのお金は貯まった?」

 道具屋のおばさん、覚えてるんだね。ちょっと恥ずかしい。

「はい、調合道具買いに来ました!」

「若いのにえらいわね~、ウチのわんぱく坊主にも見習ってほしいわ~」

とおばさんはお小言を言いつつ会計をしてくれる。

「お子さんがいるんですか?」

「そうなのよ~店の手伝いしろって毎日言ってるのに聞きやしないんだから~。今頃どこで遊んでんだか」

まだ小さい子なのかな?だったら仕方ないよね。

「そうそう、調合するのなら各種材料も置いてるからよろしくねえ。あ、あとこれサービスの空き瓶よ~」

「ありがとうございます!またお世話になります!」

お店を出て隅っこで調合キットを開いてみる。中には携帯コンロと小さな鍋、すり鉢と乳棒、小さいナイフ、そして小さなメモ帳のようなものが入っていた。メモ帳は基本的な調合の手順と、レシピノートとしての使い方ができる自由欄でできていた。どれどれ。

 ポーションは基本的に薬効のあるものを液体に溶かして瓶に詰めるだけで作れるけど本当に最低限の効果しかなくて、より効果的なポーションにするには色々と手を加える必要があるみたい。そのための各種道具なんだね。

 まずは練習用のレシピを見てみよう。

<最下級錬金溶剤>

・スライミーオイル1杯

・水

シンプル。これってスライミーオイル薄めただけだよね?

<最下級ヒーリングポーション>

・ヤク草1本

・最下級錬金溶剤1本

つまり最下級ヒーリングポーションを作るにはヤク草とスライミーオイルと水でできるってことね。早速試してみよっと。

 街の共同井戸がある場所を教えてもらい、少し離れた場所に作業スペースを確保する。まずは錬金溶剤を作るんだけど、これはただ薄めただけだから大丈夫そうだね。持っている全部を加工する。

 次に錬金溶剤とヤク草を混ぜるんだけど、これはちょっと気になることがある。

 レシピにはただ混ぜるとしか書いてないんだけど、道具は色々あるのに何を使えっていう指示がないからここで手を加えられるんだと思う。

 というわけで、まずは何もしてないヤク草を錬金溶剤に入れてみることに。結果はもちろん失敗。知ってた。

 次にすり潰して混ぜてみる。今度はちゃんとポーションとして認識されたみたい。


<最下級ヒーリングポーション>

ヤク草から作られた最低ランクのポーション。即効性はあまりなく主に擦り傷やごく簡単な切り傷の治癒に使われる。


 どれぐらい回復するのか書かれてないのは効果が低すぎるのか、ゲームの仕様なのかわからないね。後で作ったポーションを試してみよう。

 次に鍋に錬金溶剤と刻んだヤク草を入れてコンロで加熱してみる。ちょっと色が変わってきたから煮出せてるっぽい?しばらく煮たものを冷ましてから瓶に詰める。すると


<最下級ヒーリングポーション>

ヤク草を煮詰めて作られた最低ランクのポーション。即効性はあまりなく主に擦り傷やごく簡単な切り傷の治癒に使われる。回復力が少し強化されている。


 と少しテキストが変化していた。これは作り方が合ってるのかな?

 次にすり潰したものを加熱しながらよく混ぜて煮詰めてみる。そしてできたものがこちら。


<最下級ヒーリングポーション>

ヤク草に手を加えて煮詰めた最低ランクのポーション。わずかな即時治療とその後続く短期間の治癒効果がある。


 わずかとついてはいるけど即時治療の効果が出て、その後も少し回復するようになったみたい。最下級から変わらなかったのはヤク草単体だとそこまでの効果はないからなのかな?

 残った素材を同じように一番いいポーションにして道具を片付ける。次はポーションのテストをする前にまた道具屋さんに行かないと。


「いらっしゃい。調合は上手くできた?」

 さっき来たばかりでまた入ってきたのでそう聞いてくるおばちゃん。

「上手くいった......と思います。それでちょっと見てもらおうと思って」

 言いながら三種のポーションを取り出す。

「いいよ、どれどれ」

 そう言いながら1本づつ<鑑定>してくれるおばちゃん。

「これは日常でのちょっとした怪我に使うぐらい、真ん中のは戦いの後にゆっくり治すぐらいなら使えるぐらいで、最後のはこの周辺なら戦いの最中にも使えるぐらいねえ~」

 1本づつ指し示しながらそう教えてくれる。

「じゃあこれ以外はちょっと使いにくそうですね」

「冒険者さんとか衛兵さんみたいな怪我するお仕事だとそうねえ。でも私たちみたいな一般人ならそうでもないわよ~。うちの子もしょっちゅう怪我して帰ってくるから、そういう時に使ってるわ~」

「なるほど。ちなみに買い取りってしてもらえますか?」

「ちゃんとした回復薬になってるしいいわよ~。あんまり高いものじゃないけどいいかしら?」

「はい、練習に作ったものなので助かります。あ、あと毒薬ってありますか?」

 ちゃんとしたポーションとお墨付きをもらえたのはうれしいね。じゃあ次はっと。

「ネズミ退治に使うようなものならあるけど......強力なものじゃないよ?」

「強力だと死んじゃうので大丈夫です」

「......飲もうとしてないわよねえ?」

 バレた。

「え、マサカー」

「もっと身体を大事にしなよ?大切なお客さんなんだしさ」

 完全にバレてるけど出してくれる。

「ちなみにこれどれぐらい飲んだら危険ですか?」

「一口でも飲んだら普通は危険なんだけど?」

「ですよねー」

「本当に大事にしなよ?」

 それでも止めないあたり、時々いるんだろうな、ぼくみたいな人。お店を出てさっきまでいた場所まで戻ってきたので買ったネズミ退治ポーションを調べてみる。


<薄めた最下級ポイズンポーション>

 水で薄められた最下級ポイズンポーション。主にネズミや虫などの退治に使われる強力ではない毒。薄められても毒薬なので人体には有害。毒は掛けるより体内に入れるほうが強力なので餌に練りこもう。


 ばっちり毒薬だね。さすがに毒と分かってるものを飲むのはちょっと怖いけど、効果がどれぐらいかわからないまま使うポーションもちょっと怖いから仕方ない。

 深呼吸してから覚悟を決めて一気に呷る。

「う、げえぇっ......!ごほっ!」

 口から奥が痺れたような痛みでいっぱいになる。吐き出そうとする身体を抑えて涙目になりながらステータスを確認すると、エフェクト欄に<弱毒>と名のついた毒っぽいアイコンが表示されている。これで弱毒なら劇毒はどうなるんだろう......HPも少しづつ減っているのが分かる。

「うえ......気持ち悪い......早く飲まなきゃ......」

 作ったポーションを取り出して口に流し込む。ステータス画面を観察していると、HPが少し増えた後HP減少は止まったものの<弱毒>はまだ残っている。減少量と回復量がほとんど一緒で拮抗しているみたい。数秒してからまたHPが減り始め、少し落ち着いた痛みと吐き気が戻ってくる。あ、これやばいかも。

 その後追加でもう1本飲んでようやく<弱毒>ステータスが消えてHPの回復が始まる。耐えた!

「はぁ、はぁ、死ぬかと思った......」

 ネズミ退治に使っていい毒じゃなくない?これ戦闘にも使えるんじゃないかな......?

 さらに1本ヒーリングポーションを飲んでHPが回復するのをベンチに座って待ちながら記録をつける。

 今のぼくのHPだとヒーリングポーション1本でHPの1/3ほど回復するので、最下級とはいえ十分使えるレベルだと思う。うん?ヒーリングポーション3本使ったという事はポイズンポーションの威力はそれと同じってことで......やっぱりネズミ退治に使っていい毒じゃなくない?薄めてこれならそのまま使ったら恐ろしいことになりそう。

 実験記録をメモに取って、これからどうしようか考える。

 生活費や道具や装備を揃えるお金も必要なのでまたギルドにお仕事をもらいにいこうかな。ついでにヤク草を採集したりスライム退治もしておきたい。時間はまだまだあるし一休みしてからそうしよう。あ、あと道具屋のおばちゃんに生存報告しとかないとね。

 そう決めてベンチから立ち上がり、三度道具屋さんへ。

「いらっしゃ......飲んだ?」

「はい、飲みました。大丈夫でしたよ」

 死ぬかと思いはしたけど。

「冒険者ってみんなあなたみたいに無謀なことするのかしらね~?」

 ものすごいジト目でため息をつかれる。うう。

「さ、さあ......?生存報告に来ました。ご心配おかけしました」

 ぺこりと頭を下げる。

「生きてるならよかったけどこれきりにしてほしいわね~」

「あはは、気をつけます......あ、さっきのポイズンポーションまたください」

「......飲むつもりだったら売らないわよ~?」

「今度は飲みません!大丈夫です!」

 危険人物だと思われてるかな?

「飲んで分かったんですけどこれ結構強い毒だったんですよ。だったら戦いに使えないかなって思って試してみようかと」

「うーん、そういう事なら......悪用しちゃだめよ?」

「ありがとうございます!気をつけます!」

 そうしてさらに毒薬を買うことができたのでクエストがてら試してみよう。

 お店を出てギルドへ向かう前にいったん休憩してからにしようかな。さっきの毒薬の効果はもう残ってないはずだけどちょっと気持ち悪い感じがする。今日は時間はまだあるし、そう急ぐ必要もないしね。


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 スキル:<片手剣>Lv.3 <投げ>Lv.3 <鑑定>Lv.3 <調合>Lv.4 <見習い製作者>Lv.2


少し間が空いてしまいました。

会話シーンを書くのが苦手かもしれません。

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