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ゲーム初心者でも Freelife World Online で頑張れます  作者: 漣 蒼月


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ゲーム初心者、街に降り立つ

姉、静香からVRMMOの世界に誘われた水紀はキャラクター作成を完了させて<FWO>の世界に降り立つ

 キャラクター作成が終わり、視界が光に包まれる。

 数秒して視界が開け、目に入ってくるのは大きな噴水だった。

 見回してみれば整えられた石畳と洋風っぽい石造り、さらには偉そうな人の石像と石イシいし。

 そして─

 臨時パーティメンバー募集中!ヒーラーさんどうですか!

 火属性エンチャスクロール10枚買います!

 おお。ゲームっぽい。

 言葉の意味はあんまり分からないけどプレイヤーらしきキャラクターで賑わっていることは分かる。

「そういえばお姉ちゃん、『向こうで待ってる』とは言ったけどどこだろ?」

 名前は聞いた。シズ。だけどプレイヤーらしきキャラクターを見ても名前はどこにも表示されてない。

 うーん?

 現状はこう。

 見知らぬ土地で、待ち合わせ相手はおらず、見つけるあてもない。

 つまりこれは迷子と言って差し支えない状況。だったらやることは──

「おねえちゃーん!シズおねえちゃーーん!どこーーー!!」

 叫んだ。それはもう叫んだ。

「なんだ?迷子?」

「シズというプレイヤーさん!妹さんがお探しです!」

「ちょっ、まっ」

 親切なプレイヤーの協力もあって(?)見つかったね。

「ちょっとこっち来て!」

 と仮定シズに噴水から離れた人気の少ない場所に連れて行かれる。

「ミィちゃんなんで変な方向に思い切るの!?」

「だって見つからなかったし探し方分からなかったから」

 そう。どう探せばいいか分からなかったから悪くない。

「あーもう、昔からそうだったもんねえ。あたしも舞い上がってたし、ちゃんと教えとけばよかった......」

 肩を落としてため息ひとつ。

「ともかく合流出来てよかった~。ミィちゃんのキャラクターよく見せてよ」

 一歩離れてお互いの身体を見比べる。ふむふむ。

「お姉ちゃん見違えたねえ」

「あんまり変わってないねえ」

 お互いに感想を言い合う。

「これは名前の見かたしってても気づけないと思うんだよね、ぼく」

「うーん、確かに」

 お姉ちゃんはこっちの世界ではオレンジがかった茶髪にすらっとしたスタイルで所々を金属で補強した革の鎧を身に着けてた姿だった。

 一方のぼくはと言うと─

「あんまり変わらないねー」

 そう。あんまり変わらない。

「髪の色ぐらい変えたらよかったのに」

「キャラクター作成の時に鏡で見てたら全然しっくりこなくて気づいたらこうなってた」

「まあ気に入ってるならいっか。じゃあ早速スキル教えて!それにやりたいこととかある?あとはあとは──」

「お姉ちゃん落ち着いてってば。スキルは<片手剣>と<投げ>が戦うスキルであとは<鑑定><調合><見習い製作者>を選んだよ」

「じゃあどっちかというと生産職だね。でもなんで調合にしたの?」

「作ったポーションとかを<投げ>で使えないかなーって思って」

「初心者なのにそういうシナジー考えて選んだんだ。やるねえミィちゃん。じゃあ街の中を案内してから外にいこっか!」

 と変わらずはしゃぐお姉ちゃんに引っ張られて街中を案内してもらった。

 最初に生まれた噴水のある広場は新規プレイヤーが降り立つ場所であるとともにプレイヤー間の交流が盛んな場所で、ここでスキル上げのためのパーティメンバーを集めたり、アイテム取引の募集が行われるのが慣例となっているそうだ。

 次に案内されたのが露店通り。最先端の装備やアイテムを並べている職人プレイヤー、受注生産を行うプレイヤー、そして数々の美味しそうな飲食物を売るプレイヤーが個人商店を並べている通りで、近々お世話になることになるって。

 そして最後に冒険者ギルドに連れてこられた。

「あら、いらっしゃい。シズさん、初めて見る子だけどその女の子はどちら?」

 中に入ると、受付カウンターらしき中で書類を整理していた女の人がすぐさま声をかけてくる。

「やっほーステラさん、こっちはミィちゃん。よろしくしてあげて!ミィちゃん、ステラさんは冒険者ギルドの職員さんでNPCだよ」

「えっと、はじめまして。姉がいつもお世話になっております」

「ふふ、初めまして。当ギルドの受付業務を担当しておりますステラです。依頼を受けたいときはいつでも来てくださいね」

 優しそうなお姉さんだ。スタイルもよくて人気も出そうだねえ。

「その時はよろしくお願いします」

「じゃー私ら街の外行ってくるねー」

 もうちょっとゆっくりしてもいいのに、お姉ちゃんにぐいぐいと引っ張られる。

「そんな急がなくってもいいってば」

「えー別に急いでないよ」

 急いでると思う。

 そうして街の外に出る門に来たところで......。

「じゃあミィちゃん、私はここまで!」

「えぇ?急に放り出すの?はくじょうものー」

「私もついて行きたいんだけどねー、あれしろこれしろってやらせるのってなんか違うなってねー。どうしても困ったら手伝うけどねー最初は自由にやってみてよ。あ、フレンド申請しとくね」

 ピロン

『シズ からフレンド申請が届きました』

 目の前にシステムウィンドウが現れ、その下には[許可する] [拒否する] のボタンが表示されているので許可の方をタッチする。

「これでいいの?」

「おっけー!これでメニュー開いてフレンドの所からメッセージとかできるからね!じゃあいってらっしゃーい!」

「うん。行ってきます」


 というわけで一人で放り出されたぼくはキャラクター作成時に支給されたアイテムを確認してみる。


<支給用ショートソード>

 初心者用のショートソード。刃が鈍いため斬るというよりは叩き切るに近い上に耐久力も低い


<支給用投げナイフ>20本

 初心者用の投げナイフ。投げやすい形状だが鋭さがないため、当たると痛い程度のもの


<初心者用ポーション>5本

 初心者に支給されるポーション。一般に流通しているものよりも効果は低いが初心者には十分。


 そして最後に、


<マニー銅貨>5枚

 流通している貨幣、その銅貨。


 以上。

 お金には下から鉄貨、銅貨、銀貨、金貨、白金貨と種類があり、下位の100枚が上位1枚と等価みたい。

 不足はなさそうだけど十分ではない量だね。

 投げナイフは取り出しやすいところに装備しておこうか。これだけで戦えるとは思えないから剣も腰から下げておくことにする。

 所持品はメニューからインベントリに入れて持ち運びができるけれど、数と重量には限りがあるみたいで、いくらでも放り込むわけにはいかないうえに咄嗟に取り出すという事も難しいのであまり使わないものを入れて置いたりドロップアイテムを入れるのが主な使い方になりそう。

 持ち物のチェックが終わって街の外を改めて見渡すと、広大な平原の向こうには森林が見え、さらにその向こうには高い山々がそびえ立っている。あの山まで行くことができるみたいだけど、遠く離れるほどモンスターも強くなるんだろうなあ。

 平原に目を戻すと、実に平和的な景色。カラフルなぷよぷよしたモンスターや少し大きめのウサギ、それを追いかける犬?オオカミ?現実世界ならちょっと物騒だけどゲームとしては平和だと思う。

 ウサギは現実の動物に近いし、やっぱり少し抵抗がある。オオカミもいきなり狂暴な敵と戦うのは怖い。そうなると残ったのは──

「やっぱり君だよね。消去法で選んで申し訳なさはあるんだけど」

 水色のぷるぷるしたスライムと対峙する。スライムは気にした様子もなくぴょんぴょんぷるぷるしているのだけど。

 投げナイフを1本手に取って狙いをつける。頭の中でイメージが固まったら投げる!


 へろへろへろ~ぽす。


 外れた。というかまともに飛ばなかった。運動部でもないしダーツとかの投げて遊ぶゲームもやったことがないから仕方ないことであるのだけど......。

「ゲームなんだからもうちょっとこう、上手くやってくれてよくない?」

 相変わらずぷるぷるしているスライムの近くに落ちた投げナイフを回収してもう一度狙いをつける。今度はほんの3mほどの距離まで近づいたのでさすがに当たると思う。遠くから先制攻撃するために習得したけど当たらないのだから仕方ない。

 再度イメージを固めて、投げ方を少し変えてみる。

 へろへろ~サクッ

 速度はあまり早くないけど今度はちゃんと当たった。

 攻撃されたと認識したスライムはぴょんぴょんと向かってくる。投げナイフ1本だとまだまだ元気みたい。

「やっぱりあれだけじゃダメだよね。でも足はそんなに速くないみたいだし」

 走って距離を取る。投げる。走る。投げる。走る。投げる。

 さっきと同じ距離ならなんとか当てられるので、近づかれないように一定の距離を保ちつつ繰り返し投げると、4本目が当たったところでスライムがでろ~と溶けて、その場にアイテムが残された。

「おー、勝てた。アイテムはそのまま落ちるんだね。解体とかせずに済んでよかった~」

 スーパーで買った魚ぐらいなら捌けるけど動物とか解体するのはちょっと遠慮したいからね。

「スライムって何落とすんだろ」

 ドロップアイテムを確認してみる。


<スライミーオイル>

スライムの透明な液体。潤滑剤として使用したり、薬の材料にもなる。


これ調合素材なんだ。何に使うのかはまだ分からないけど長い付き合いになるのかも。

そしてもう一つはというと、


<平原スライムの核>

平原に生息するスライムの核。1体から1つ取れるため討伐した証になる。キラキラと光を反射するため子供の間で人気。


 こっちは戦利品なのかな?討伐した証って書いてるしギルドで依頼受けたらこれを持っていけばいいのかな?あと投げナイフは回収できるのかと思っていたけど当たった分は消費してしまうみたい。いくらでもリサイクル出来たらコスパよかったんだけどなぁ。

 スキルはレベルが上がったかと確認したけれど、さすがにスライム1体じゃ上がってないね。そりゃそうか。投げナイフはまだ残ってるし、もう少しスライムを倒してみよう。調合素材ってことはたくさんあっても困らないしね。

 今度は片手剣も使って戦ってみることにしよう。

 またぴょんぴょんしているスライムに近づき、投げナイフを投げる。今度は距離取らずに剣を抜き、スライムが間合いに入ってくるのを待ち構える。今だ。

 スライムに向かって振り下ろす。ぶにぃっとつぶれたスライムはまだ動けるようで、どぅるんと抜けてきたスライムはそのままぶつかってきた。いたい。

「これぐらいでやられたりはしないけど痛いのはやだなぁ」

 スライムはぶつかって崩れた体勢を立て直すためかぐにぐにと動いているので上から突き刺す。切っ先がしっかりと刺さった手ごたえがありスライムはでろ~と再び溶けていった。

「うーん、斬るより突いた方が有効なのかなぁ」

 武器の性能なのかスライムとの相性なのかはまだわからないけど、投げナイフはたぶん突き武器だから私とスライムの相性はそこそこいい方だと思う。

 いまのぼくが使える戦うスキルはこの<片手剣>と<投げ>だけなので、ナイフが無くなるまでこれで戦ってみよう。

スキル:<片手剣>Lv.1 <投げ>Lv.1 <鑑定>Lv.1 <調合>Lv.1 <見習い製作者>Lv.1

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ようやく本編を書くことができました。

ある程度イメージはあるのですが、ボリュームが足りないのでどういったエピソードを水紀に体験させようかと悩んでます。


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