<第七話>乗員たちの羽休め
青い空の上で、太陽が誇らしげに輝いている。強い日差しに照りつけられる白い砂浜は熱を蓄え、素足で歩くと火傷しそうなほどに熱い。その砂浜に波が寄せ、乗り上げては勢いを衰えさせて沖へと帰っていく。ザァ、ザァ、という一種懐かしさを覚えさせる音が間断なく繰り返す浜。そこに作られた桟橋に、一隻の内火艇が接舷する。その接舷を確認するや否や、内火艇からわらわらと男たちが桟橋に上がる。そして、脱兎の如く街へ繰り出した。
鯨波を上げるこの群衆は、病院船「氷川丸」の乗組員。四分の一ずつの上陸が許可された、今日の上陸者たちだ。病院船への改装を終え、横須賀を出航したのが去年の12月23日。それ以来、乗組員たちにとっては半月ぶりの陸である。上陸は前日から始まっており、先に上陸を果たした乗組員から話を聞かされた彼らは自らの上陸への期待を益々募らせ、上陸日を待ち焦がれていた。
その結果が、勢い良く街に雪崩込む乗組員たちの姿となっている。兵たちは数人単位で固まって思い思いの場所へ足を運ぶ。トラック諸島の中心地であるここ夏島には、大概の施設が揃っている。道沿いにはカフェや雑貨屋が並び、人々が賑わいを見せている。道を少し歩いた所には、慰安所もある。一部の兵は一目散にそこへ向かって走って行った。
そんな中、雄人は一人のんびりと道を歩いていた。所々アスファルト舗装がされた道路は南国の強い日差しを受けて熱を帯び、日光を照り返して肌に感じる暑さを増す手助けをしている。手の甲で額の汗を拭う雄人はなるべく日陰を選びながら道を行く。そんな中、現地住民の人々は裸足でアスファルトの上を歩いている。彼らの着ている服は鮮やかな原色に染められ、目に眩しい。桟橋から海岸沿いに延びていた道はやがて海から離れ、島の内陸へと向かう。熱帯の植物の並木を眺めながら進むと、役所などの施設が見えてくる。その中の一つに雄人は入る。
そこは、郵便局だった。窓口に座る男性局員が雄人に声をかける。雄人は局員に故郷への手紙を渡した。局員は宛先に記入漏れが無いか確認し、それから手紙を受け取った。雄人は手紙を出し終えると郵便局をあとにした。
外に出た途端、南国の熱気が肌に絡む。
行きと同じように雄人は日陰を選びながら歩く。日陰をなぞるために若干俯き加減になっていた雄人の視界で、素早く動く影があった。
木から木へと飛び移るように移動した影の正体を確かめるために雄人は顔を上げる。強い日差しに目を細めた雄人の視線の先を、赤い何かが素早く横切る。バサバサという羽音を発するそれは近くの木の枝にとまった。
雄人が枝にとまった影の正体に視線を向ける。それは真っ赤な鳥だった。鮮やかな色の羽毛を持ったその鳥は、樹下から自分を見上げる雄人に気づく様子もなくのんびりと木陰の涼みを享受している。そして、軽い鳴き声を上げると何処ともなく飛び去った。
初めて見る真っ赤な鳥に、雄人は嘆息を漏らした。見ると、他にも色鮮やかな鳥たちが並木で羽を休めている。内地では決して見ることの無い鳥の姿は気温の高さと共に雄人にここが赤道直下であることを再認識させた。
「(氷川丸にも、見せてあげたいな―――)」
ごく自然に、雄人はそう思っていた。この綺麗な鳥たちを彼女に見せてあげたい。見せたなら、彼女は何と言うだろうか。きっと彼女も初めて見るはずだ、驚くに違いない――。
そんな事を考えながら、雄人は来た道を戻る。海岸沿いの道に戻って来た雄人は桟橋の所で足を止めた。キラキラと日の光に煌めく海上には、純白を輝かせる彼女の姿がある。珊瑚礁を挟んだ先には第四艦隊旗艦「鹿島」の姿もある。マストに軍艦旗と中将旗を靡かせ、「鹿島」はその身を佇ませる。濃灰色に塗られた艦体は「氷川丸」とは対照的に鈍い輝きを放っていた。
戦闘に携わる艦と、そこで傷ついた者たちを癒す船・・・どちらが優れているかではない、どちらも欠くことのできない存在――。身を置く場所こそは違えど、想いは同じ。それぞれの戦場で、務めを果たす――。
自分は他人を傷つけることが嫌いだった。だから、海軍に入ることになった時も看護科を選んだ。実際に戦場で危険に身を曝す彼らの苦労は自分には想像もつかない。だが、それでもできる事はある。戦いで傷ついた彼らの苦しみを癒すこと、それが自分のできる事であり、使命――。その務めを、しっかりと果たさなければならない。
改めて決意を胸に刻んだ雄人は再び道を歩きだした。今度行くのは初めに行った方向とは反対、桟橋を上がってから右へ進む道だ。海岸沿いに並ぶ椰子の木と白い砂浜という、絵に描いたような南国の光景を楽しみながら雄人は歩を進める。この道でも、さっき見た鳥たちが道沿いの木々にとまっている。少し歩くと、雑貨屋が立ち並ぶ通りに差し掛かった。道の左右に内地人が経営する土産物屋が軒を連ねている。雄人はその内の一軒に入った。
こぢんまりとした店の中には、様々な商品が並べられている。島民の生活に必要な日用品や軍人向けの土産物など、売り物の種類は幅広い。今のところ日用品に不自由はしていないので、雄人はお土産探しに専念した。といっても、小さな雑貨屋である。置いてある商品の数は少ない。めぼしい品を見つけられなかった雄人は次の店に移った。
難しい顔をして雄人は店先の商品を眺める。その口から少し困ったような声が漏れる。
「女の子へのお土産って、どんな物にすれば良いんだろう・・・」
はぁ、と溜息が一つ、雄人の口からこぼれる。
雄人は棚に並ぶ民芸品のアクセサリーを一つ手に取った。そして、船で自分の帰りを待っている彼女の姿にそれを重ねる。
「(これは、違うかな)」
手に取った品を棚に戻す。その動作を何度か繰り返し、店を幾つか梯子したところで雄人はその品を見つけた。
「これは・・・」
雄人は見つけた品を手に取る。手の平にのるそれは、ブローチだった。そのブローチは雄人の目に覚えのある形――真っ赤な鳥の姿をしていた。
「それはトラック雀のブローチですよ」
店の奥から出てきた、店主と思わしき中年の男が言う。
「トラック雀?」
「はい。ちゃんとした名前は別にあるみたいですが、この島にいる派手な色をした鳥はみんなトラック雀って呼ばれてます。この島の名物みたいなものですね。兵隊さんもここに来るまでに見たでしょう?」
「はい。綺麗な鳥でした。あれほど色鮮やかな鳥は、内地では見られません」
「そうでしょうね」
店主は小さく笑った。
「お土産ですか?お安くしますよ」
「本当ですか?」
「ええ」
表示価格の一割引で雄人はそのブローチを購入した。それを小さな包みに入れてもらう。
「ありがとうございました」
店主の声を背中に受け、雄人は店を出た。日はまだ高い。雄人は島を散策することにした。
そして、その日の夕刻。島と沖の「氷川丸」を結ぶ定期便で雄人は船に戻った。お土産を携えた雄人が一等客室へ向かおうとすると、背後からこの半月ですっかり聞き慣れた声が聞こえた。
「お帰りなさい、雄人さん」
「氷川丸」
「上陸、楽しめましたか?」
「うん。でも、暑いから疲れたよ」
服の襟を摘んで風を送る動作をしながら雄人が言う。西に傾いた日を見送りながら氷川丸も同意する。
「そうですね。あるぜんちな丸も、かなり参ってる様子でした」
「・・・あるぜんちな丸?」
「はい。ほら、あそこに泊まっている船ですよ。彼女も私のように海軍に徴用されて、輸送船として働いているそうです。同じ客船同士、ちょっとお話をしてました」
「氷川丸」から少し距離を置いた所に錨を下ろしている船を指して氷川丸が言う。そこには「氷川丸」と同じ客船の姿をした船がいた。軍艦とは違うシルエットを描き出すその船の名は、「あるぜんちな丸」。元は大阪商船の南米東岸航路用の豪華客船である。
総トン数一万二七五五トン、全長一六七.三メートル、全幅二一.六メートル、吃水八.六メートル。二基のディーゼルエンジンは一万六五〇〇馬力の出力を発揮し、二一ノットの最高速力を生み出す。船体は「氷川丸」より少し大きく、速力も「氷川丸」の一八ノットと比べて三ノット速い。
「あるぜんちな丸」は日本政府の「優秀船建造助成施設」によって建造された船であり、政府が建造にあたり補助金の交付や便宜を図る代わりに有事の際には空母への改装が行える設計で建造されていた。実際に、彼女は後に空母への改造を受け、航空母艦「海鷹」として生まれ変わる事になる。
「凄いなあ。初めて見たよ」
「私だって負けてません」
ライバル会社の船が褒められているからか、氷川丸が若干むきになったような口調で言う。頬を少し膨らませる氷川丸の頭に、雄人は手を置く。
「分かってる。『氷川丸』も良い船だと思うよ。いや、僕は『氷川丸』の方が好きだ」
「あ、ありがとうござい・・・ます・・・」
膨らませた頬はいつの間にか元に戻り、今度は薄い朱に染まっている。顔を俯けた氷川丸は、頬の赤みを隠してくれている夕日に心の中で感謝した。
「それで、あるぜんちな丸とはどんな事を話したの?」
「えっ・・・と、主に客船時代の事ですね。お互いの航路での思い出話をしました」
「へえ・・・。例えば?」
「そうですね・・・。私なら、喜劇王チャップリンが乗船した時の話ですね。あるぜんちな丸の場合は、ヘレン・ケラー乗船の時の話などを」
「チャップリンにヘレン・ケラーって・・・二人とも、有名人じゃないか。そんな人たちを乗せるなんて、氷川丸もあるぜんちな丸も凄いね」
「えへへ・・・」
雄人に褒められ、氷川丸は照れたようにはにかんだ笑みを見せた。
「さて、私の話はこの辺りにしておいて。雄人さんの上陸話も聞かせて下さい。期待して待っていたんですから」
「分かったよ」
待ち切れないといった様子の氷川丸に苦笑して、雄人は陸での事を話しだした。その話を、氷川丸は興味深そうに聞いている。
「へぇ、ここにはそんなに綺麗な鳥がいるんですか・・・。一度でいいから見てみたいです」
雄人の予想通り、氷川丸はトラック雀の話に興味を持ったようだった。そんな氷川丸に雄人はポケットから取り出した包みを渡す。
「はい。氷川丸にお土産」
「・・・私にですか?」
「うん」
「ありがとうございます。・・・今、開けてもいいですか?」
「もちろん」
「では。・・・・・・わぁ――」
包みを開けた氷川丸が息を零す。小さな包みには、鳥の形をした赤いブローチが入っていた。入り日影に翳しながらそれを眺める氷川丸の表情はとても嬉しそうだ。
「これ、雄人さんが言っていた―――」
「そう。トラック雀。そのブローチだよ」
氷川丸の言葉を引き継ぐ形で雄人が答える。
「素敵なお土産、ありがとうございます、雄人さんっ!」
満面の笑みを見せて氷川丸は言った。そして、早速貰ったブローチを服の胸につける。
「どうでしょう・・・似合ってますか?」
「うん。似合ってるよ」
雄人が言うと氷川丸は嬉しそうに笑った。嬉々としてブローチを弄る氷川丸の姿を見ていると、苦労して選んだ甲斐がある。普段は落ち着いていて大人っぽく見える氷川丸も、今は年相応の少女の顔をしていた。夕日は既にその身を半分ほど海に沈め、夕闇はいよいよ濃くなってきている。「飯だ、飯だ」という兵たちの声が聞こえる。時間を見ると、もう夕食の時間だった。氷川丸と一旦別れ、雄人は三等ラウンジを改装した下士官・兵用の食堂に向かった。
食堂に入ると、食欲をそそる美味しそうな香りが鼻孔をくすぐった。今日は金曜日。金曜日といえばカレーである。先に席についている兵たちの話声に混じってスプーンを動かす音が聞こえる。雄人も席につきカレーを食べ始めた。
余談だが、「氷川丸」の料理は、二つのグループが分かれて作っている。一つは、「氷川丸」固有の司厨員。彼らは「氷川丸」固有の乗組員と海軍側の士官の食事を担当する。もう一つは海軍の司厨員で、こちらは患者と海軍側の下士官・兵の食事の担当だ。従って、雄人は海軍の司厨員が作ったカレーを食べていることになる。
別に、主計科の作るカレーに文句があるわけではない。彼らの作るカレーも美味しい。けれど、料理に定評のある日本郵船スタッフが作るカレーを一度は食べてみたいと、スプーンを動かす雄人は密かに思うのだった。
食事を終えた雄人はプロムナードデッキに上がった。食事の後はこうして風に当たるのが雄人の日課である。そして、この時間は食後の休憩であると同時に、別の時間でもある――。
「雄人さん」
星を眺めていた雄人はかけられた声に振り向いた。
「お食事、楽しめましたか?」
「うん。仲間たちとも話したしね」
待ち人である彼女――氷川丸の問いに雄人は答える。
「やっぱり、金曜日の楽しみはカレーだね」
と、雄人は氷川丸の頬に付いている物に気がついた。
「・・・氷川丸も、美味しく頂いたみたいだね」
「―――っ!?」
雄人の微笑に気づいた氷川丸が慌てて手鏡を出す。そして、自分の頬に付いたカレーのルーを確認し、かああっ、と頬を赤らめた。
「あ、あのっ、これは・・・・・・」
ハンカチで頬を拭いた氷川丸は手をあたふたと振りながら言う。
「あまりにも美味しそうだったので、つい・・・。それに、鍋の中にまだ沢山残っていたので捨ててしまうのは勿体無いなぁ、と思って・・・」
「責めてるわけじゃないよ」
必死に弁解する氷川丸に雄人は笑いながら言う。
「それより、見つからずに食べる方が難しくなかった?」
「はい・・・。まだ厨房の方々も片づけの途中でしたから、隙を探して見つからないようにこっそりと盛りつけて、一気に部屋まで瞬間移動して食べました。食器を戻す時も、見つからないようにするのが大変でした・・・」
「普通の人が見たら、カレーの皿が宙に浮かんでいるように見えるからね。見つかったら幽霊騒ぎになるよ」
「雄人さんが司厨員だったら堂々と分けてもらえたんですけどね」
「今から僕を転職させる気?」
「冗談ですよ」
「そうである事を願うよ。僕はそんなに料理は得意じゃないんだから」
「そうなんですか?それなら、今のは冗談じゃないことにします」
「そんなぁ。勘弁してよ~」
「ふふふっ」
困り果てたような声を出す雄人を見て氷川丸が笑う。途方に暮れた声を出す雄人も口元は笑っている。二人はそんな他愛も無いやり取りを繰り返して時を過ごした。
「・・・・・・何だろう?」
ふと、雄人が何かに気づく。どこからか兵たちのざわめき声が聞こえる。どうやら、後部デッキから聞こえてくるようだった。
「ちょっと見てきますね」
そう言って氷川丸が小走りで後部デッキに向かう。そして、弾んだ声を発しながら戻って来た。
「雄人さん!後部デッキで映画を上映するみたいですよ。見に行きませんか?」
言いつつ、氷川丸の手はもう雄人の手をしっかりと握っている。その素早さに苦笑しつつ、雄人は頷いた。
「うん、良いよ」
スクリーンを張っただけの即席の映画館には結構な人数の観客がいる。兵だけでなく、動ける患者も見に来ているようだった。その人混みの後ろから背伸びをするようにして、雄人と氷川丸が顔を覗かせる。
映写機の準備が終わり、いよいよ上映が始まる。カラカラと回るフィルムが映し出す映像に合わせて皆の歓声が上がる。フィルムは皆が知っているような有名作品だ。勧善懲悪の王道パターンで幕を閉じたフィルムに観客たちから拍手喝采が湧き上がった。その間に次のフィルムが映写機にセットされる。
二本目の上映が始まる。今夜は、賑やかな夜になりそうだ。
青葉「毎度お馴染み後書きコーナー!始まり始まりー」
氷川丸「~~~♪」
青葉「氷川丸、随分とご機嫌だね」
氷川丸「(ブローチを弄りながら)まあね~♪」
青葉「(日高一曹にお土産貰ったの、よっぽど嬉しいんだなぁ・・・)」
氷川丸「ところで作者さんは?」
青葉「さあ?またどこかで『orz』なんてやってるんじゃn・・・・・・」
作者「俺、参上!!」
氷川丸&青葉「「っ!?」」
作者「ふぅ、何とか間に合った・・・って、あれ?二人とも、どうしたの?」
氷川丸「いきなり現れないで下さい!青葉じゃあるまいし、びっくりしたじゃないですかっ!」
青葉「私って氷川丸にそんな風に思われてるのかぁ」
氷川丸「最初に会った時も夕張に激突してたし、この間だって私を後ろから海に落としたじゃない」
青葉「ははは。そういえばそうだったね」
氷川丸「笑い事じゃないわよ・・・。その激突癖、どうにかならないの?」
青葉「癖、っていう程のものじゃないと思うけどなー。・・・・・・ん、何やら美味しそうな匂いが・・・。作者、何か持って来た?」
作者「うん。海軍カレーパンを人数分。はい、どうぞ」
青葉「おおっ。サンキュー☆」
氷川丸「ありがとうございます。どうしたんですか?これ」
作者「お土産。ヨコスカサマーフェスタに行ってきたんだ。因みに、ヨコスカ(以下略)というのは、海上自衛隊と米海軍の基地が同時公開され、夜は花火大会が催されるという横須賀市の一大イベントです。今年は8月7日に開催されました」
青葉「ほーらのはー(訳・そーなのかー)」
氷川丸「食べたまま喋らないの。それで、具体的にはどんな企画が行われたんですか?」
作者「主に艦艇公開だね。今回の目玉は護衛艦『きりしま』。並んで停泊していたアーレイ・バーク級共々、黒山の人だかりができていたよ」
青葉「(カレーパンを食べつつ)・・・『霧島』?」
作者「『霧島』じゃなくて『きりしま』。戦艦とは別物の護衛艦って艦種。かつての戦艦みたいに国防の要を担う存在だよ」
青葉「へぇ、そーなのかー。(写真を見ながら)何だか高雄型みたいに大きい艦橋だねぇ」
氷川丸「他には何があったんですか?」
作者「ヘリコプターによる救難展示を数回やっていたよ。それと・・・気のせいだったのかな、『きりしま』を『みらい』って呼んでる人を見たような・・・」
氷川丸「『みらい』って、あのイージス艦が太平洋戦争にタイムスリップする漫画の『みらい』ですか?」
作者「多分、いや絶対それ」
氷川丸「『いそかぜ』とか呼ぶ人はいなかったんですか?」
作者「そっちはいなかったね」
青葉「ああ美味しかった。ごちそーさまー」
氷川丸「あっ、私のカレーパンが!青葉、食べたでしょ!」
青葉「だって氷川丸がなかなか食べないんだもん。冷めないうちに食べられた方がカレーパンも幸せかなーと思ってね」
氷川丸「返しなさい!」
青葉「だが断る!ていうか無理!」
(逃げる青葉、追う氷川丸)
作者「あー、二人とも行っちゃった・・・。仕方無い、一人でやるか。この作品を読んでくれている方々に心からの感謝を捧げます。ご意見・ご感想、お待ちしております」
氷川丸「待 ち な さ い っ !」
青葉「あぁもう、しつこいな~」
(その後、氷川丸が息切れるまで青葉は逃げ続ける羽目になったという・・・)
追記・今日、8月9日は長崎に原子爆弾が投下された日。投稿後に書きそびれた事に気づき、追記しました。この場を借り、原爆をはじめ、先の大戦で命を落とした方々に胸奥よりの追悼の意を表します。