表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元・天才ピッチャー、転生先では俺だけが見える“野球スキル”で無双する 〜ケガで終わった俺が、ざまぁと完全試合で夢を取り戻す〜  作者: 猫又ノ猫助
新しい世界で

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

65/197

第65話 試合終了

 田中先輩の投球は、まさに精密機械だった。


 俺が四球で揺らした試合の流れを、一瞬で取り戻してしまうような、鋭くて、無駄のないピッチング。


 バッターはタイミングが合わず、次々に打ち取られていった。三者凡退。まるで、何もなかったかのように。


 八回。

 俺たちはさらに追加点を挙げた。代打で出た先輩がタイムリーを放ち、点差は7点差へ。ベンチがどよめく。


 そして、九回表。


 迎えた最後の攻撃、再び打席に立った安藤に対して──田中先輩は容赦がなかった。

 速球とスライダーで追い込み、最後は内角高めのストレートでズバンと見逃し三振。安藤が悔しそうにバットを叩きつけたあと、「俺の実力はこんなもんじゃねぇ!!」と叫んでいた所で、審判から退場させられたのを、俺はベンチから静かに見ていた。


(……これが、一軍のメンバーか)


 まざまざと見せつけられた。自分もその一員になれたことが、どれほど大きな意味を持っていたか。


「ゲームセット!」


 グラウンドに響き渡るコール。

 試合終了──スコアは7-0。圧勝だった。


 俺はベンチで立ち上がり、胸の奥からこみ上げてくるものをぐっと飲み込んだ。嬉しさ、悔しさ、達成感。それら全部が混ざり合って、言葉にならなかった。


 肩をポンと叩かれ、振り返ると佐野先輩が笑っていた。


「よくやったじゃん。あれだけ投げて、ヒットも打って。最高の仕事だったよ」


 その瞬間──視界が揺れた。いや、視界じゃない。感覚だ。


 身体の奥から、なにかが確かに芽生えていた。


 ……ピコンッ。


 見慣れた文字が、脳裏に浮かび上がる。


【投打躍動を獲得しました。投打躍動:打撃で好調の際に球速・コントロールが2上昇】


 思わず、小さく笑った。


(投げて、打って、勝たせた……か)


 まだまだ俺は発展途上だ。スタミナも、制球も、もっと上げていかないと通用しない。


 けど──今だけは、自分をちょっとだけ誇っていい気がした。


 グラウンドの真ん中で、田中先輩が軽く帽子を取って観客に頭を下げていた。


 俺もそれに倣って、キャップのつばに手をかけ、深く、深く礼をした。


(まだ終わりじゃない。ここからだ)


 次は、完投で勝つ。


 それが、今日の俺が得た決意だった。


【2回戦、終了】

【評価:A】

【コーチ陣の評価が上がりました】

【一軍選手達からの評価が上がりました】

【ジャイロカッターが1上昇しました】


 <ステータス>

 ===============

 名前:風間 拓真(Kazama Takuma)

 ポジション:投手(左投左打)

 球速:134km/h

 コントロール:D(53)

 スタミナ:D(55)

 変化球:ストレート2,カーブ2,

     スクリュー2,

     ジャイロカッター2【↑】

 守備:D(53)

 肩力:D(57)

 走力:D(54)

 打撃:ミートD(51)、

    パワーE(49)

 捕球:D(51)

 特殊能力:元天才・逆境○・

      ピッチングの心得(Lv2)・

      継続○・意外性・対強打者○・

      打撃センス○・

      ノビ◎・

      強心臓・

      スライディング・

      未来への一歩・

      選球眼・リベンジ・

      負けないエース・

      投打躍動【new】


 成長タイプ:元天才型

 ===============

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ