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元・天才ピッチャー、転生先では俺だけが見える“野球スキル”で無双する 〜ケガで終わった俺が、ざまぁと完全試合で夢を取り戻す〜  作者: 猫又ノ猫助
新しい世界で

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第99話 準決勝当日

 バスを降りた瞬間、熱気が全身を包み込んだ。


 まだ朝だというのに、球場の空気は重たく、ぴんと張り詰めている。


 昨日までとは違う。今日は、準決勝。全国まで、あと二勝。


 今までになく、俺の肩にかかる空気が重い。


 背後から聞き慣れた足音がして、春日が隣に並んだ。


「……緊張してるのか?」


 気楽そうな口調。でも、あいつの目はいつも通り、試合の時の顔だ。


「……まあ、ちょっとな。準々決勝よりはマシだけど」


「へえ。俺は逆。この前より心臓バクバクしてる」


 そう言って、春日はニッと笑った。


 けど、その笑顔の裏にはちゃんと覚悟があるのが、最近わかるようになってきた。


「でもさ、楽しみでもあるよ。今日も、どんな球投げてくれるか」


「お前、どこまで前向きなんだよ……」


「そりゃあもう、俺は今日、風間の相棒だからな」


 その言葉に、思わず足を止めた。

 春日はそれに気づかず、先に歩いて行く。

 肩越しに振り返りながら、声をかけてくる。


「置いてくぞ、エース」


 ──自然と、顔がほころぶ。


 こいつと組むと、いつも自分を“ちょうど良く”保っていられる。


「わかったよ、行くってば……!」


 俺はキャップのつばを軽く押さえて、再び歩き出した。



 球場内のダッグアウトに荷物を置くと、すぐにアップが始まった。


 昨日と変わらぬ流れ。ストレッチから軽いキャッチボール。


 だが、どこかチームの空気が違っている。全員の動きに、ひとつ芯が通っていた。


「いけるな、今日は」


 金城先輩がグラウンドに目を向けながら呟いたのが聞こえた。


「俺も、そんな気がする」


 春日は軽くボールを放り投げながら、俺に声をかけてくる。


 キャッチボールの感触は悪くない。


 腕がスムーズに振れる。ストレートの回転もキレてるし、変化球の指のかかりも上々。


「カーブ、ジャイロ、スクリュー、ストレート──全部試したけど、問題なしだ」


「なら、あとは“俺の構えたとこに”投げるだけだな」


「それが一番難しいんだけどな」


「はっ、わかってる。だから面白いんだろ」


 少しずつ、心の中のざわつきが消えていく。


 この空気、このやりとり。春日とだから、いつもの自分でいられる。


「よし、ピッチャー陣はブルペン入るぞ!」


 コーチの声がかかる。

 俺と春日は同時に頷き合い、ブルペンへと歩き出す。


 ──この試合も、きっと大丈夫。

 そう思えるほどには、準備はできている。


 後ろには春日がいて、仲間がいる。

 もう、迷わない。


 今日のこの試合も、「俺たちの野球」をするだけだ。


 <ステータス>

 ===============

 名前:風間 拓真(Kazama Takuma)

 ポジション:投手(左投左打)

 球速:135km/h

 コントロール:C(66)

 スタミナ:C(65)

 変化球:ストレート2,

     カーブ2,

     スクリュー2,

     ジャイロカッター4

 守備:D(57)

 肩力:D(57)

 走力:D(55)

 打撃:ミートD(51)、

    パワーD(50)

 捕球:D(55)

 特殊能力:元天才・逆境○・

      ピッチングの心得(Lv2)・

      継続○・意外性・対強打者○・

      打撃センス○・

      ノビ◎・

      強心臓・

      スライディング・

      未来への一歩・

      選球眼・リベンジ・

      負けないエース・

      投打躍動・緩急◎


 成長タイプ:元天才型

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