エピソード0「はじまり」
「最後まで声は聞こえているですって、貴方――に声かけてあげて」
静かな病室に聞こえるのは母の声。
本当だ、声聞こえてる…なんて思っている自分の身体の感覚はない
ああ、私死ぬんだ
まだアルミンとジョージのルートのスチル埋まってない
いや、今考えるのはそんな事じゃないお母さん病弱な娘でごめんね
あとゲームと小説は棺桶に絶対にいれてね!そしたら私もきっと数々の転生者の如く…!!!
そう!!転生よ!!転生!!絶対に転生できるように毎日やってたゲーム”アールグレイティーとケーキ王子”このゲームは私の人生だった
最近の転生ブーム!先生からガンだと聞いたときはまだ成人してそんなにたってない私が?若くてもガンってなるの?なんて思ってそれはショックでしたよ
しかし、持つべきものはオタ友!末期ガンを告げられてもう今すぐにも死にそうな私に希望をくれたのがこの近年流行ってる転生!!しかも悪役令嬢に転生してバッドエンドを回避するという!!
私はその日から自分の好きな悪徳令嬢をみつけ完璧にルートを記憶した
このゲームの悪徳令嬢は”アルカ・クリアダイアモンド”ちゃん!!
最初プレイした時はとげとげした性格でやっぱり悪役令嬢にいい子なんていないなんて思っていたけど
ぜーーーんぜん!アルカたんはなんと本当は捨て子なの、そして魔法が使えるあの世界で魔法が使えないというハンデ持ち、もちろん本人はそれを隠すために色々な精霊と契約をして
中ではその聖霊に身体の数々の機能をとられてベッドで一生を終えるなんて事も…!
でも私がアルカたんになったら安心して!完璧に王子の心も取り戻すし地位も名誉も爆上げしてやるんだから!
なんていったってアルカたんには本当の素顔があり、捨て子っていうのも無能力なんてのも本当は嘘で
アルカたんは覚醒を…!!!
っとっと、なんかすごい色々魂で語ってしまったけど私ってもう転生してるんだろうかな?
そういえばどうやって転生するとかそんなの知らないし…あれ?転生ってどうやるんだろう?
そんな事考えてるとだんだん意識が遠くに行ってしまう感覚に襲われて真っ暗な暗闇に落ちてくように静かに静かに私の意識は閉じた
気が向いたら更新
がんばります