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世界の果て
何処に歩いて行こうって
星の果てに行きたいと
言うわけでもないんだよ
世界ってものが存在して
そこで定義づけられるものを
自分だなんて認識している
それも一つの見え方だとして
自分の在り方を他人の定規に
当てはめる派随分危険だよ
だってあいつらは
何もわかっちゃいない
伝達物質に踊らされる
殻に収まった雛なんだ
出て来れないまんま
出て行かないまんま
世界ってものに
食べられたんだってさ
雪が綺麗な日は
空が澄んでいると言うけど
天空からラッパの音が聞こえたら
終わりが来るんだってさ
賑やかな大行進は
天国まで続くだろうけど
斑の笛吹が連れて行った
子供達みたいなもんさ
二つに分かれていた山が閉じて
食べられたんだってさ
何一つ 定型的ではないだろう
全部は伝聞で 朧げな姿をしている
月は形を失いながら
白い影を投げている
形の変わるものは嫌いだって
ほら
それも誰かの主観だ
君の主観は何処に置いてきて
本当の客観を何処に求める?
誰かの言う事なんて
嘘を含めて忘れてしまうんだ
僕個人としては
それを常とするだけ




