黒幕の存在
次の選挙の時
麒麟国の誰もが
じゃぶじゃぶ党には投票しませんでした
何せじゃぶじゃぶ党は
自分達の党が立派に見えるように
他の有力な四党の――獅子党だけは自業自得ですが――評判を落とし
自分達の党だけが正義のように
見せ繕っていたのです
熊熊会は新井球磨氏から
多額の献金を受けており
他の四党の者達を操っていたのです
その情報は犬柱家の幸公から
ニャーロック氏に伝えられました
そしてニャーロック氏は
危険な麒麟国でその事を発表するのを控え
自国に帰ってから
情報局にその話を売ったのでした
麒麟国の新聞社はこぞって
ニャーロック氏の悪口を書き連ねましたが
外国にいるニャーロック氏には
関係の無い事でした
その後
獅子族の率いる獅子党と
猫族の率いる招き党と
犬族の率いる払い党の
三党が力を合わせ
麒麟国に自国民を取り戻す政策を
行っているようです
一時的に麒麟国の中で
「反じゃぶじゃぶ党」の動きが大きくなりました
ですがバナナ農園だけは残されました
国民食がまたシシトウになるのだけは
嫌だったからです
そんなわけで
犬柱家の狼犬ポチ公が望んだ
外来の者に脅かされない
かつての麒麟国は
すこぅしずつ再建されているようでした