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詩文彩文  作者: 夜霧ランプ
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ニャーロック氏の参事2

 格子をのこぎりで切って

 警察官達は窓から小屋の中に入りました


 ニャーロック氏は幸いなことに

 頭の出血以外は無事でした

 ミャトソン医師が会話をすると

 意識のはっきりしていた

 ニャーロック氏は答えました

「僕は大丈夫だよ

 但し すこぅしばかり輸血が必要だ」

 そう答えてから

 ニャーロック氏はキュウと意識を失いました


 警察官達は格子以外はその場を保存して

 もっと大きい警察の組織に

 事件を教えました


 ニャーロック氏が

 誰かから恨みを買っていたのかと言う説が立てられ

 先日も一犬の命を奪った

「ゆっくら党」の者達が疑われました

 しかし

 病院で意識を取り戻したニャーロック氏は

「猿族ではなかった」と証言したのです


 ニャーロック氏は朧げな記憶を必死に搔き集め

 ある答えに辿り着いていました

 自分の頭に受けた一撃

 運ばれて行く間に感じた変にゴワゴワした質感

 ミャトソン医師が自分を見つけるまでは

 襲撃からほんの三十分も経っていなかった事

 僕の頭を叩いた凶器はきっと見つからないだろう

 何故ならあれは……


 その後日

「大たまご党」のミス・アプリコット・オーストリッチが

 ニャーロック氏襲撃の事件の犯人として捕まりました


 頭の怪我が治るまで

 病院で過ごすことになったニャーロック氏は

 ミャトソン医師に話しました

「ダチョウの嘴と言うのは 実に強固な一撃を与えるものだね」と

 ニャーロック氏は自分が運ばれて行く間に

 確かに鳥族のゴワゴワした羽毛に触れていたのを

 覚えていたのです


 そうしてニャーロック氏は思って居ました

 以前の「ゆっくら党」の檻中聯五郎(おりなかれんごろう)氏や

 今回の「大たまご党」のミス・アプリコット・オーストリッチに

 指示を出している者がいる

 これはずっと以前の「くすねた党」のパチン事件から続く

 大規模犯罪組織の存在を示しているのだと言う事を

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