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詩文彩文  作者: 夜霧ランプ
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くすねた党の手ぐすね

本断酒狼氏に忍び寄る者あり

 くすねた党は分かっていました


 この選挙戦では

 どのように

 じゃぶじゃぶ党の投票率を落とし

 票を分散させ

 その中でちょっとだけでも

 くすねた党が勝てば良いのだという事を


 なので くすねた党は

 自分達がどれだけ有能な狸かを示す

 シンボルを探しました


 南瓜をくすねて来た時は

 失敗したので

 西瓜をくすねる事にしました

 しかし選挙戦の行なわれる

 季節は春でした

 麒麟国のヒトノムラには

 西瓜はまだ生えて居ません


 そこで狸達は異国へ飛びました

 新居球磨(あらいくま)氏のように

 飛行機に乗る

 権限も財力も無いので

 ムササビの背に乗って

 南を目指しました


 幸いなことに

 南のヒトノムラには

 春には西瓜がありました


 そして狸達は

 その西瓜を大量にくすねました


 次の日の新聞には

 「くすねた党 大規模密輸!!」

 と言う記事が載りました

 エクスクラメーションマークが

 二つも付いている記事です


 みんなびっくりして

 その記事を熟読したものですから

 くすねた党の狸達は

 悪い奴等だと知られてしまいました


「何故だ!」と

 くすねた党の党首

 本断酒狼(ぽんだんしゅろう)は叫びました

 本断酒狼氏は

 新居球磨氏が

 ヒトタチにお金を出して

 バナナフルーツの木を手に入れて

 栽培方法を習って

 実がつくようになるまでお世話をする

 と言う方法を学んできたのだと

 分からなかったのです


 くすねた党の党員は

 ヒトタチの物は

 すっかり横取りして

 くすねて来るのが

 当たり前だと思っていたのです

 ケモノ族としては

 それが普通でも

 党を結成するなら

 ヒトタチ風でなければならない

 と言う事を知らなかったのです


 くすねた党は

 選挙戦前に腐敗しました

 そして彼等に近づいてくる

 怪しい影があったのです

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