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詩文彩文  作者: 夜霧ランプ
55/82

犬の家

わんわんのわん

 ぼくはいっとうです


 おとさんはにとうです


 ぼっちゃんはさんとうです


 おかさんはまっせきです


 おかさんはぼくにごはんを


 ゆずってくれるからまっせきです


 


 おとさんはにとうなので


 ぼくのちいをねらっています


 いつもなにかあると


 ぼくのあたまをなでたりして


 ぼくをじぶんよりかくしただと


 おもわせようとします


 だけどぼくはだまされません



 ぼっちゃんはさんとうですが


 やっぱりおとなになったら


 いっとうになろうとするでしょう


 ぼくはこのいえのいっとうで


 あるじなのです


 だからだれよりさきに


 おかさんからごはんをゆずってもらいます


 みんなはぼくがたべているのをながめます


 きっとうらやましいのです


 そしてぼくがさらをなめるのまで


 つくづくながめてから


 のこりものをたべはじめます


 にんげんのしゅうせいで


 おさらをいっこいっこわけないと


 きにいらないというところから


 すこしかわったふうに


 もりつけられていますが


 ごはんをたべるじゅんばんをかんがえたら


 あれはぼくのごはんののこりものなのです


 じゅんばんはだいじです


 じゅんばんどおりでいったら


 ぼくはこのいえでいっとうなのです


 いっとうというのは


 いっとうしょうということです


 なのでぼくはみんなにしつけをします


 ぼくがきにいらないときは


 かんでほえておしえます



 ぼくのからだはどんどんおおきくなります


 やっぱりぼくはいっとうなんです


 おうちのなかでいちばんの


 おおきなからだをもつようになりました


 あるひ おとさんをかみました


 ぼぉるをなげろといったのに


 しらんぷりしたから


 てをかみました


 そしたらおとさんは ぼくのあたまをたたいたので


 ぼくはおとさんののどをかみました



 おかさんはでんわをしました


 そしたららんぷをつけたくるまが


 たくさんきて


 さんにんくらいのけいさつかんのてで


 ぼくはおうちからつれだされました


 ぼくのいっとうだったおうちは


 とおくになってしまいました



 かべにあいたあなから


 こわいものがふきでてきます


 いきができなくなります


 こわいようといいました


 だけどへやにいたみんなは


 つぎつぎにしんでしまいました



 ぼくはおうちにかえりました


 おとさんはくびにほうたいをしていました


 ぼくはほねだけになったけど


 いちばんのばしょにおいておもらいました


 やっぱりこのいえでは


 ぼくはいっとうなのです

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