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詩文彩文  作者: 夜霧ランプ
55/118

犬の家

わんわんのわん

 ぼくはいっとうです


 おとさんはにとうです


 ぼっちゃんはさんとうです


 おかさんはまっせきです


 おかさんはぼくにごはんを


 ゆずってくれるからまっせきです


 


 おとさんはにとうなので


 ぼくのちいをねらっています


 いつもなにかあると


 ぼくのあたまをなでたりして


 ぼくをじぶんよりかくしただと


 おもわせようとします


 だけどぼくはだまされません



 ぼっちゃんはさんとうですが


 やっぱりおとなになったら


 いっとうになろうとするでしょう


 ぼくはこのいえのいっとうで


 あるじなのです


 だからだれよりさきに


 おかさんからごはんをゆずってもらいます


 みんなはぼくがたべているのをながめます


 きっとうらやましいのです


 そしてぼくがさらをなめるのまで


 つくづくながめてから


 のこりものをたべはじめます


 にんげんのしゅうせいで


 おさらをいっこいっこわけないと


 きにいらないというところから


 すこしかわったふうに


 もりつけられていますが


 ごはんをたべるじゅんばんをかんがえたら


 あれはぼくのごはんののこりものなのです


 じゅんばんはだいじです


 じゅんばんどおりでいったら


 ぼくはこのいえでいっとうなのです


 いっとうというのは


 いっとうしょうということです


 なのでぼくはみんなにしつけをします


 ぼくがきにいらないときは


 かんでほえておしえます



 ぼくのからだはどんどんおおきくなります


 やっぱりぼくはいっとうなんです


 おうちのなかでいちばんの


 おおきなからだをもつようになりました


 あるひ おとさんをかみました


 ぼぉるをなげろといったのに


 しらんぷりしたから


 てをかみました


 そしたらおとさんは ぼくのあたまをたたいたので


 ぼくはおとさんののどをかみました



 おかさんはでんわをしました


 そしたららんぷをつけたくるまが


 たくさんきて


 さんにんくらいのけいさつかんのてで


 ぼくはおうちからつれだされました


 ぼくのいっとうだったおうちは


 とおくになってしまいました



 かべにあいたあなから


 こわいものがふきでてきます


 いきができなくなります


 こわいようといいました


 だけどへやにいたみんなは


 つぎつぎにしんでしまいました



 ぼくはおうちにかえりました


 おとさんはくびにほうたいをしていました


 ぼくはほねだけになったけど


 いちばんのばしょにおいておもらいました


 やっぱりこのいえでは


 ぼくはいっとうなのです

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