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詩文彩文  作者: 夜霧ランプ
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回転軸

歪んで行く直線へ

 黒猫の旦那が冬服を召された


 尻尾の先まできっちりと


 防寒仕様の最新式だ


 今年は急に要り様になった


 折角銀杏の時計を当てにしていたのに


 葉が色づくと同時に


 もう冬が来てしまった


 黒猫の旦那はお気に入りのカフェで


 タブロイドのニュウスペイパアを読んで


 この世界は星って言うもので


 その回転の仕方が変わったと


 つい昨日知ったんだ


 楽しい事って言ったら


 世にも奇妙な活字の世界


 噂話で出来ている作り話は山のよう


 黒猫の旦那にはニュウスペイパアは


 ちょっとした娯楽みたいなもんだ


 正しくても無くても


 ちょっと面白ければ良い


 みんな明日には忘れてる


 星の軸が変わったことだって


 日の出て沈む方向が


 落ち着いてしまえば忘れてく


 だけどね一つ問題があるなら


 海が溢れてくるはずなんだ


 氷河が一気に溶けて


 増水した海が地面の上に


 溢れてくるはずなんだ


 脳内を襲う活字の群れのように


 記憶はどんどん歪んで行く


 冷たいはずの海で


 ペンギン達は途方に暮れる

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