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マイルドクリスマス
そう言う日和
大気の底はひっそりと
零度に近づく宵の事
死にゆく月は赤いのね
コウモリのレディは
そう言って果実を得に
風邪薬を忘れたせいで
喉の奥に異物感
カサカサに乾いて
摩耗してく声帯
力の入らない手に
不思議と危機感
焼け焦げる焦燥
空っぽになった硝子瓶
ずっと沈んで行く感覚
まどろむように砂上
ざらざらしてて不快なのに
酷く熱の満ちた空気
黒猫がたたらを踏みながら
ちょっとしたダンスのステップを
それは今日がね
不思議な夜だって言われてる
奇跡の起こる
不思議な夜だって言われてる
だからなんだって
なんだって良いんだ