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詩文彩文  作者: 夜霧ランプ
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万古

気の遠くなる話だ

 天と地が分かれた

 巨人は空を支えた

 大地を踏みしめて

 一本の樹になった

 一つの山になった

 雲は上に 土は下に

 重力は考えない

 それはまだ考えない


 二つの境目に

 巨人は生まれたのだが

 なんとも気の長い話だ

 天と地が固まるまで

 ずっと待っていたと言う

 それは恐らく人ではなく

 やはり山か何かだろう


 西の方の話では

 万物を支える

 大きな樹の物語もある

 ユグドラシルとか言う

 中々気の利いたやつである


 その木の話がある西は

 混沌と規律の争いが

 ずっと昔から存在したと

 我の規律を乱すものは混沌だと

 混沌の雄大さを分からん

 お前の規律など知らんと

 喧嘩ばかりしていたわけだ


 そうなると


 黙って天と地を支えていた

 あやつは割と平和主義だ

 その後に何等かの

 大きな戦があったとしても

 世界の分裂があったとしても

 天と地が固まるまで

 何処にも行かずに待っていて

 自分と同じ存在を

 求めもしない奴だったと

 変わり者は何時でもいるので


 結局それは巨人と言うより

 永久に世界を支えている

 一つの柱の話なのだ

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