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紺
宇宙の色は黒だって思うかい?
夜風が吹き付ける宇宙の下
月が照らす温度の水面の上
知らない深みの音が鳴るよ
残響と言うものがあれども
形を得て崩壊する間に
その一連の振動が描く
砂色を飾ろうか
夢光鮮やかな天空
汽笛の痕 炭素の宝石 光るばかりだ
曇り硝子 墨色の群雲 青を捉える
砕けるように 瞬間を 降り注ぐ氷雨の
形を抉るのはいつもの
水色の音階であるよと
日向に置かれていたのは
褪めた色の写真であるとして
漂白された青は溶けてしまった
紺色の幸せをもう描けない
運んでくると言う風は吹くのか
信じ込めるものがあるだけ
きっと幸せに
なれるでしょうね
テンプレートの世界を探しているのは
誰 誰 だぁれ
居ない居ないって言って
顔を隠している
誰 誰 誰か
なんでみんな同じ味の
スパイスが好きなんだろう