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詩文彩文  作者: 夜霧ランプ
25/82

冷製珈琲

お料理雑言集 3

 甘くするならシロップをどうぞ


 丸くするならミルクもいいですね


 ザラメの棒で掻き回しても


 溶けないものなので無理なのです


 白樺の木が並んでいる


 森の珈琲店でヒグマ達


 社交界を開いています


 何でも次の選挙では


 じゃぶじゃぶ党が当選すると


 白鷺の占い師が


 予言したと言うのです


 面白がったヒグマ達


 その野党に票を入れてみようと


 口々に言い合っておりました



 夏の風が涼しい場所で


 占い師はそれらしく


 新聞を広げて観ています


 アライグマ達の率いる


 じゃぶじゃぶ党の当選は


 ほぼ確実と言われています


 狸達の率いる


 くすねた党を支持するのは


 すこぅし無理なようなのです


 なんでも三つ隣のヒトノ村から


 物珍しい洋南瓜を


 選挙戦のためにくすねて来たと


 もっぱら噂なのですから



 何処かのヒトタチが連れて来た


 外来の者達に


 政権が奪われるとしても


 そいつ等を連れて来た


 頭の悪いヒトタチは


 知らぬ存ぜぬで


 別の社会を築いています


 今丁度 じゃぶじゃぶ党の街頭演説で


 政権公約が発表されました


 我々は移民達の総力を挙げて


 国内総生産を高々と上げて見せましょうと


 どうやら今年の凧合戦に


 国内総生産と書かれた


 大凧があげられることになったようです


 移民達はそれを上げさせられるのです


 よっぽど達筆で勢いのある


 凛々しいカリグラフィが


 空を泳ぐ事でしょう



 冷たい珈琲に砂糖を入れて


 一生懸命掻き回すのと


 同じくらいの努力であります


 飲み干すときに溶けていれば


 それで万事治まるのです


 それでは五十円いただきます

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