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詩文彩文  作者: 夜霧ランプ
17/120

茜色

だから海に行くんだ

 何色の世界が見えるの


 あなたの瞳の中に


 映し出された光は


 青いだけなのだろうか


 目を閉じているあなたは


 眠って居るようだった


 辺りを染めるものなど


 映さないでいてくれた


 余命 未明 不明 意識


 途切れた音を聞かないで


 別の白い天井を見る事も


 無いままであなたは途絶えたと


 知らされた時に私は


 あなたの形を失って


 それに類似している形を


 追って 折って 負って


 逃げ出すように未来へ


 過去を閉ざしてまだ


 あなたを知らなかった私に


 戻れますようにと


 願いをかけていたのかも


 知れない 知らない 知れないけど


 この海を見ている


 波音を聞いて


 潮風に遊ぶ


 あなたはいつまでも幼子みたい


 いつか思い出せなくなるまで


 埋もれてしまっても


 あなたはこの景色を


 忘れていないのでしょう


 紅葉の色は赤いから


 涙が出てしまいそうだけど


 その瞳を染める事の


 無い色だと信じている


 柔らかな両腕が


 透明な温かさで


 私を そして私達を


 そっと包んでいる


 何処にもない楽園は


 目の前にあるものだと


 教えるように

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