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詩文彩文  作者: 夜霧ランプ
16/94

結晶回路

そう訊ねた彼の心は

 幸せ?


 偽証を促すための言葉を


 欺瞞を満たすための言葉を


 負わせるために そう問いかけた


 君は幸せ?


 そう聞きたかった


 本当を教えてほしかった


 心を教えてくれた君から


 本当を教えられるのを


 拒んでしまった僕は


 君は幸せ?


 そう問いかけられずに


 君の名前を呼んだんだ


 置いてきぼりにされることは


 分かっているから


 この時だけ この一瞬だけに


 君を縛り付けたんだ


 逃れられないように


 僕の手を引いてくれる


 君の手を失わないように


 君が教えてくれた心が


 抉られるような信号を聞きながら


 問いかけたんだ


 君の名前を


 幸せ? そう訊ねるオブラートに


 包んだ僕の罪状は


 君を失うその時に


 告げられるのだろう


 出来る事なら抱きしめたまま


 心の中に飽和させたい


 幸せって言う檻に


 閉じ込めた名前


 あの空から降って来る


 白い結晶と同じ


 君の名前に


 閉じ込めたんだ


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