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詩文彩文  作者: 夜霧ランプ
116/120

盲目淑女

 見繕った布切れを

 綺麗に縫い合わせてあります

 不思議と前衛的と言う

 豪華なドレスが出来ました


 女王様はそれを着て

 公衆の前でポーズを取ります

 光り輝くフラッシュが

 何遍何遍と焚かれています

 女王様は目を焼かれて

 やがて盲目に成りました


 自分が最も美しいかった

 頃のままで保存されていると

 すっかり信じ切っている

 女王様は肌にクリームを

 塗る事だって忘れちゃった


 それから十の年月流れ

 女王様は今でも

 自分は世界で最高峰に

 美しいのだと信じています

 髪は白くなって

 皮膚は皴皴に成って

 声はガサガサに成りましたが

 牛の乳のクリームを塗ったり

 蜂蜜を舐めたりと言う

 世の女のする美容法は

 邪悪だとさえ思って居ます


 その代わり

 自分より美しい娘が生まれたら

 殺してしまう事も

 法律に含めておりました

 なので

 女王様は彼女の国で

 最高峰に美しいのです


 お目目はさっぱり見えませんが

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