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詩文彩文  作者: 夜霧ランプ
113/120

とても小さな食物連鎖

 林檎を一つ切りました

 清々しい香りがして

 とても良い物のように見えました

 その人は一つの林檎を食べてしまうと

 残った九つを家に飾りました


 林檎を一つ盗りました

 実に清々しい香りがして

 これで三日は食べていけると

 (ねずみ)の一匹は思いました

 だけれど彼のおうちには

 お腹を空かせた子供達が

 五十九匹も居たのです


 猫は林檎を見ませんが

 鼠の足音は聞いていました

 そして鼠穴を突き止めると

 その出入り口から

 小さい鼠を三十九匹も

 引っ張り出して食べたのです


 親鼠が林檎を持ってきました

 ニ十匹に減った鼠の子供達は

 我先に林檎を食べました

 三日は持つと思って居たけど

 それは一瞬で無くなりました

 そのために

 親鼠はまた林檎を盗りに行く事になったのです


 親鼠は鼠取りに引っかかり あえなくお陀仏に成りました


 残された二十匹の子鼠達は

 とてもお腹が減りました

 自分達でご飯を探しに行こうとして

 鼠穴から外に出ました

 そこにはたくさんのにおいがして

 たくさんのご馳走があるはずだと

 とても夢みたいなことを思って居たのです


 そして猫は残りのニ十匹の 多大なるご馳走を得たのでした


 誰が幸せかと言ったら 一体全体 誰なのでしょうね

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