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多重真理
蝉の鳴いてる季節の底で
ぬるい空気を掻いて居た
誰か重い鉛を飲んだような
有害な言葉が取り交わされる
何物にも屈さない真理と言う
簡単なレシピがあるはずだと
難しい顔をしながら
色んな人が考えてる
それにより
数多の真理の考え方が
出来上がってはしまいましたが
誰が何時何処で何を言った
それは割とどうでも良い事で
地球が何回回った時かは
天文学者に聞きましょう
期待値が高いほど
続きが気になるんですって
同じ所の繰り返しだと
飽きてしまうと言いながら
オルゴールとか言う
同じ音を繰り返す機械を
後生大事にしていたねぇ
どうにも合理的じゃない
そう言う物も真理らしい




