第9話 〜予兆〜
投稿遅れて申し訳ありません
久しぶりにチェックしたらいいね数が増えてました!
ありがとうございます!
「あれがマシクフ島の中央部にある中継地点です。一旦あそこで態勢を………」
「待って下さい」
俺─レイ─は一ノ瀬アカネと、暁リュウセイ、そして同行してくれた中将天馬カグラと共に、イダンセ市を目指していた。イダンセ市にはデバイスを強化できる装置があるらしいので奪還作戦中だ。まあ突っ込んで制圧するだけだから作戦も何もないけど。 ちなみにデバイス強化は自力でできてしまった。『核操作』は核ならなんでも操れるようで、前にどれだけできるか試そうとしたら大陸の核まで動かせてしまったので、あわてて戻した記憶は新しい。
なんやかんやで出発した俺達は道中にあるマシクフ島にある基地を中継地点にして、そこへ向かおうとしていたのだが、アカネに止められてしまった。
「おいおいどうしたよアカネ。目的地はすぐそこだぜ? 海はあるけどよ」
「………何か、くる!!」
ドガーン!!!
突然目の前で爆発が起き、辺りが土煙でおおわれる。発生源にめを凝らすと、チカッと何かが瞬いた。
「っ!? 全員伏せろ!!」
「きゃっ!?」
俺は近くにいたアカネを伏せさせて、残りの2人に叫ぶ。
「ちょっといきなりなにすr」
ブォン!
直後、元々俺達の頭があった部分に直径5cmほどのアーク弾が打ち込まれる。空を切った弾は俺達の後ろにあった巨大な岩、というより小さめの山を────
ドガン!!!
………いとも簡単に粉砕した。
「「「「!?」」」」
「ふむ、避けますか」
土煙が晴れ、衝撃な光景を作り出した張本人がスタスタとこちらへ歩いてくる。
「これは皆さんどうも。ワタクシ、天帝軍大尉モーノリアと申します。以後お見知りおきを」
大尉……だと。軍曹よりもずっと格上……
「もっとも……その『以後』はないですけどね!」
モーノリアと名乗った男はまたアーク弾を放ってくる。しかもさっきよりも大きな。
「さあ、よけれますかな?」
「拡張!」
モーノリアが戯言を述べている間にカグラはすでにバーストの準備を終えていたようだ。それに習い、俺も準備する。今回は相手が相手なので高加速圧縮核振動《アクセラレーション》を構える。万が一のときのために全力ではないが。
「『限界加速』!」
カグラは脚技と加速を組み合わせた高速戦闘が得意なようで、その速度は天誅軍一だそうな。そして、彼のバーストは自身の身体限界を超える『超過』という標準のバーストだ。爆発的に上昇するわけではないが、カグラは自身の脚に力を集中させ、無駄を省いている。身体強化のバーストの制御は高等技術だ。さすがは中将。というか手合わせした時にも思ったが、このヒト、ほんとに俺より幼いのか? いや、実年齢と見た目年齢が同じとは限らないが、見た目的にも若いというか、幼いというか………
まあそんな彼だが、意外と脳筋なのかもしれない。なんせモーノリアの放ったアーク弾をバーストの加速と地力だけで蹴り飛ばしたのだ。普通、アークにはアークで対応するのが………
「なぬ………」
「天馬さん避けてください! 『高加速圧縮核振動』!」
カグラの行動に驚いたのか、モーノリアに少し隙ができた。カグラに避けてもらって、用意していたアクセラレーションを叩き込んだ。少しはダメージが通ってるといいが………
「ふぅむ、これはなかなか痛いですねぇ」
「………ッチ」
まあなんとなく予想できていたがほとんどノーダメージだった。なら……新技を試してみようか。
「ジェネレート 風核」
そう、これは『核操作』を応用した技だ。アクセラレーションと同じようにアークの核を作りだして、その核に属性を乗っけると、そのまま属性核になる。核はアークの塊。その核の一点を薄くすると………
「『風刃砲』!」
このように属性が乗ったエネルギーが一気に放出される。今回は3属なので風のエネルギーが射出され、モーノリアがすごいスピードでふっ飛ばされる。
「ぬおっ………」
「『拡張』!」
アカネがここぞとばかりにバーストを使う。ちなみに俺以外は皆バーストが使えるらしい。正規能力だと大体の人は制御が難しいが、バーストの発動は可能らしい。そういえば俺はアカネのバーストは見たことがないな………
「貫け、光の矢よ! 『導きの矢』!」
おお、すでに数キロ離れている的に当てるとは。ということはバーストは『自動追尾』か、それとも特有か。
「『音速波状脚』!」
吹っ飛んでいったモーノリアを追いかけていたカグラが音速に等しい速さで脚技をお見舞いし、今度はこちら側に蹴り飛ばす。そこにあったのは待ってましたと言わんばかりのリュウセイの最大威力の技。
「 『拡張』! 『星屑龍人拳』!」
モーノリアの体が勢いよく地面にぶつかり、軽いクレーターができる。
「うっし! やったか!?」
おいおいリュウセイそれフラグ………案の定モーノリアは何事もなかったかのように立ち上がった。それからモーノリアは何かぶつぶつと呟き、ノーモーションでアーク弾を放ってきた。狙いは───アカネ。
「!? アカネ!」
リュウセイがとっさにアカネの前に立ち、両手の爪で受けようとするが、あっさりとアカネともども吹き飛ばされ、岩山と衝突した。
「………」
モーノリアは依然として何かぶつぶつと呟きながら此方へ向かってくる。俺は構えて、弱めのバスターで注意を引きながらステップでアーク弾をかわしていく。モーノリアは計算され尽くした弾幕誘導で、俺を近くの海岸まで追い詰める。 が、俺はあえて追い詰められていた。その狙いは………
「レイさん、隙を作っていただき感謝します。 『風神螺旋脚』………」
カグラに不意打ちしてもらうことだったのだが
ガシッ
「んな………」
なんとモーノリアはカグラの音速の蹴りを止めたのだ。
「我流 十文字 『冥帝十勝』」
咄嗟にモーノリアの腕を左腕はねてカグラを救出したが
「ぐっ………」
「小僧、腕はいいがまだまだだな」
いつの間に抜いたのか、右手には剣がにぎられており、俺は反撃をもらっていた。
「レイさん!」
「よそ見」
「がはっ………」
俺を心配してくれたのか、少し目をそらしてしまったカグラはモーノリアから一撃もらってしまった。なんとか致命傷は避けたようだが、あれでは戦闘復帰には時間がかかるだろう。
それにしても、先程から体が熱い。具体的にいえばリュウセイとアカネが吹き飛ばされた辺りくらいだ。そして、カグラがやられてから、さらに熱くなり、まるで灼熱の炎の中にいるようだった。その割には斬られた部分の痛みはなく、不自然に体も軽い。これは………怒り?
自分の感情に気づいたとたん、共鳴するかのように"黒いヤツ"が溶けるのではというくらい高熱を発した。剣に感情があるみたいに。いや、実際にあるのかもしれない。だって俺には聞こえたから
─おね─い。ちか─を─して─
─力を貸して─
どこか聞き覚えのある声に応えるように、俺は今まで味わったことのない加速感を得た。
数十メートルの距離を一瞬にして詰め、
「第1属 『炎華』」
高熱を帯びた剣は、その炎を業火の薔薇へと変え、対象を焼き付くす。
「ぐおっ!」
ただしモーノリアはしぶとく、怪我を負っているようには見えない。
「ッチ!」
「素晴らしい! やはり殺すのは惜しいな。貴様、こちら側に来ないか?」
「はん、嫌だね」
どうでもいい問答を早々に切り上げ、再度モーノリアに斬りかかる。
「それは残念、予定通りここで殺すとしよう 『拡張』!」
ああ、なんだ、使えたのか。ワンちゃんないかなとは思ってたけどなー。ドーピング状態でもあいつのバーストなしと互角だったんだよなぁ。
まあ、いいか
勝率? 命? 関係ないね
俺はこいつを殺すだけさ
俺の中で何かが溶け合う音がした。
あとがき
キャラ雑談 ※キャラ崩壊注意
天)ヤッターまともなでばn……あれ?
なんか足引っ張ってる? 僕中将なのに(´・ω・`)
筆)すまんカグラ、レイの引き立て役になってくれ
天)いーや今度こそゆるしまs
筆)スッ (プリン)
天)(´∀`)パアッ