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終焉戦争~ラグナロク~  作者: 十六夜 凪
8/11

第8話 ~奪還の準備~

一人称を分かりやすくしました

アカネ あたし

リュウセイ オレ


一部ルビを振っていた単語をカタカナで統一し、分かりやすくしました(例外はあり)

能力→スキル 武器→デバイス

 俺──レイ──と、チームを組むことになった一ノ瀬(いちのせ)アカネ、(あかつき)リュウセイはイアに呼び出されていた。俺は毎日会っているのでなんとも思わないが、アカネとリュウセイはイアと会うのは初めてのようで、ガチガチに緊張していた。


「あのなぁお前ら、そんなに緊張することもないだろ」


「あんたねぇ………相手は軍のトップよ? 会社の社長みたいな人なのよ? 緊張しないほうが難しいわ」


「そうだぜ。毎日のように会ってるレイが異常なだけだ。」


「そうか? 俺はそんなに気にしないが」


「それはレイだけよ!」

「それはレイだけだ!」


 ちょっとした言い争い? を挟みつつ、イアの部屋の扉をノックする。


「どうぞ~」


 了承を得たので普通にガチャっと入る。


「こんにちは。イアさん」


「あら、思ったより早かったわね。ささ、

どうぞ2人も座って。お茶いれてくるから」


 イアに挨拶もせずにポカーンと固まってる2人の脇腹をつつく


「おいお前ら、挨拶位しとけ」


「「お……」」


「お?」


「「女の子ーーーー!?」」


「失礼ね。これでも20よ、私」


 いや、そこじゃないだろ。というかイアの素性って他の兵には知られていないのか? 曲がりなりにも軍の司令官なのだから顔くらい知っておくべきだと思うのだが……


「私、あまり顔は出してないのよね。最近入った子達は知らないのかも」


「なるほど……それより本題は何ですか」  

 

 まだポカーンとしている2人にコツン(ゴツン)と叩きながらイアに本題を促す。


「……なあ、オレを叩く時だけなんか力つy」

「知らん」


「……えーと、今日あなた達を呼んだのは仕事を頼みたいからなのよ。」 


「仕事、ですか?」


「ええ。今私達の置かれている状況は、3人共理解できてるわね?」


 俺達は揃って頷く


「現状、この国、『グラン王国』は魔獣が住まう国、『ゾグディオ帝国』におよそ3/4が制圧されているわ。少しずつ奪還していくことになるんだけど………まずは北側から奪還していくことにしたわ。具体的には『イダンセ市』の奪還が目的ね。」


「イダンセ市を奪還してなにをするんですか? あたしも何回かいったことがあるけど、大きな山脈とかがあるだけですよ?」


 アカネの言うとおり、イダンセ市は以前まで植林や野菜をメインに、緑化活動をしていたところだ。軍事設備は無いに等しいし、トミ市かからはおよそ230キロほど離れている。ならば都市圏になっていて、100キロほど離れているサクサア市へ向かったほうがいいだろう。サクサアならギリギリ天帝軍の進行を食い止められている(と思う)のでそこを拠点にしたほうが良さそうだが


「私も本当はそうしたかったんだけどね。イダンセ市にはとあるものがあるのよ」


「「「とあるもの?」」」


「ふっふっふ。聞いて驚くことなかれ、それは我が優秀な科学と技術班による───」


「そういうのいいんで」


「あっはい。えーと、簡単に言ってしまえば科学班と技術班が合同開発したモノがあるのよ。その名も『マテリアル・エンチャント』主にデバイス関連のものをアップグレードする装置ね」


「おっ、それ知ってるぜ。たしかデバイスにアークの核を入れるとアーク操作効率があがるんだっけか。そのアークの核を取り付ける装置があるんだろ? まさかイダンセ市にあるとは思わなかったが」


「そうね、だいたい会ってるわ。数の上では負けるのはしょーがないから質をあげればいいじゃないということでイダンセ市を先に奪還することにしたの」


 なるほど、要するに個々の戦力を上げてさっさと他地方も奪還したいわけだ。ただ俺は内容的に装置は必要無さそうだが。後で核操作を使ってデバイスをいじってみるか。


「そーこーでぇー、君たち3人にイダンセ市の奪還に赴いて欲しいってワケ。もちろんあとで別動隊は行かせるけど、動ける時に動いたほうがいいからね。これ、あなたたちが自由に使っていい物資のリストよ」


 動ける時に動くのは賛成だが、3人か………2人の実力を下にみているというわけではないが、流石にあと1、2人は欲しい。


「別に行ってもいいんじゃねえか? 確かに距離はあるが、3日もあれば奪還できるだろ」


「そうね、さっきも言ったけどイダンセ市にはいったことがあるから、あたしが案内すれば道に迷うことはないでしょうし」


「いや、それは別に問題ないんだが、ちょっと不安があってな」


「あら、何か物資に不満でもあるかしら?」


「ああいや、物資は大丈夫なんですが、敵に関することで懸念がありまして。以前入隊前に戦った蜘蛛のスキルを持った者は自分を軍曹だと自称していたんですが、今回の襲撃で戦ったハーピィーのスキルを持った自称軍曹とでは、強さが大分違いました。あいつほどの実力でも軍曹ならば、ランクの中の強さの幅が広すぎる。少尉クラスの実力もまだわかりません。もしそういう強敵が現れる可能性を考えると、3人だと少し厳しいかもしれません。」


 そう、俺が気にしているのは、強敵と遭遇した時についてだ。あのハーピィー軍曹、カルラとか言ってたか。あれで軍曹ならば大佐とかはどれほどなのか………皆目検討もつかない。


「それならば、僕も一緒について行きましょう」


「あら天馬君、ついていってくれるの?」


「ええ、『あの方』もそろそろ帰還してくる頃合いですし、何より少し彼らに興味がわきましてね」


 俺達に同行してくれると名乗りでてくれたのは、天誅軍中将、天馬カグラだった。顔を会わせたのは、入隊前の勧誘時ぶりか。にしても、大分幼いな……14、15くらいか?


「………今、失礼なこと考えていませんでしたか?」


 アカネとリュウセイも俺と同じことを考えていたのかビクッと体が震えている。俺はいたってポーカーフェイスだが。


「まあ、そういうことです。自己紹介がまだでしたね。天誅軍中将を務めています、天馬カグラと申します。中将殿と呼ばれるのは好きではないので、できれば名前で呼んで下さい。今回はよろしくお願いします。」


「じゃあ天馬君、サポートよろしくね。早速1時間後には向かってもらうから、その間に準備して頂戴。では、一旦解散!」



──────────────────────────────



 と、そういうわけで各々準備を整えてきっちり1時間後、出発したのだが、


「まさか、敵地ど真ん中に飛ばされるとはなあ……」


「しょうがないです。マキさんが登録している中で一番イダンセ市に近い場所がここなんですから。………まさか天帝軍の前哨基地にされているとは思いませんでしたが」


 マキの転移によってある程度近くまで飛ばしてくれるらしい。それならイダンセ市へ飛ばしてくれとも思うが、転移はマキが登録しているところだけらしい。登録していないところへの転移は、その場所の地形、環境などなどを正確に把握していなければできないらしい。どんなスキルでも一長一短か。


 そこで飛ばしてくれたはいいものの、見事に天帝軍の基地にされていた。今は辺りの敵を殲滅して、イダンセ市へと移動中だ。近くまでといっても、100キロ位は離れているので、移動も中々大変である。


「そろそろ中継地点ですね。マシクフ半島です。おそらくこの辺りも天帝軍がいるので、注意して行きましょう」


「………あたしの出番、ないわね」


 現在天馬が道案内をしてくれているので、アカネがちょっと不貞腐れている。


「おっと、そんなこと言ってる間にお出ましだぜ。戦闘準備だ」


 全員が一斉にスキルを起動する。こちらに向かってくるのは3体。オオカミに似た怪物だ。だが、所詮それだけ。


 まず、俺とアカネで取り巻き2体を処理する。俺は頭を落とし、アカネは心臓部を綺麗に射ぬく。

 その間に、リュウセイと天馬の見事な連携で残りのボスと思わしき1体をふきとばす。予め移動していた俺がとんできたオオカミモドキを地面に叩きつける。衝撃で伸びたオオカミモドキにアカネが容赦なくトドメをさす。一見長い工程に見えるが、この間わずか5秒である。


「ふぅ、対して強くなかったな」


「ああ、できればもうちょい骨のあるヤツとやりたいぜ」


 このリュウセイのフラグがとんでもないことになってしまうことをまだ誰も知らない



第9話へ続く──────────────


あとがき

もしかしたら需要あるかもしれないキャラプロフィール紹介 レイ編


名前 ? 仮名 レイ

身長 183cm  体重61kg

スキル スルトモデル

デバイス 黒いヤツ 片手直剣

得意なアーク属性

1属、7属、0属

バースト ?

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