表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/52

第41話 出会い 香坂友樹の場合②

ストーカーかっ!


長澤結実の事だっ!

最近、いつも視界内にいてこちらをうかがっている。

僕が何をしたというのだ?


………机を蹴り飛ばしたけど!


気になってしょうがない。

今まで一部の女子達に注目されたことはあったが、ここまで気になったことは無い。


何ていうか、観察されているような気がする。

どうせなら、真正面から声を掛けてくれれば良いのに。


よし、受け身ではなく、攻めてみよう!


放課後、生徒会室前。

僕を見失ったらしく、ウロウロする長澤結実。


「よっ、長澤!お前も生徒会役員希望か?」


「ひっ!」


後ろから、わざとらしく長澤の肩を叩く。

予想外だったのだろう。短く悲鳴を上げる。

構わず手を引いて、生徒会室に連れ込む。


あっ、手を握ってしまった。

一歩間違えれば、セクハラだな?


「えっ、なっなんっ!」


それでも、手を振りほどいたりはせずに、着いて入った。


「姉さん、役員希望者連れてきたよ!」


手を繋いだままの僕達を一瞥し、


「……学校では、姉さんは止めなさい。」


『氷の女王』と呼ばれている冷たい迫力で告げる姉貴。


「では、会長様、希望者をお連れいたしました。」


我が校では、会長と副会長は選挙で選ばれるが、役員は希望者から生徒会長が指名する事になっている。


「それでは、こちらの用紙に学籍番号とお名前の記入を。」


天然な姉が、底冷えのする、腹に響く言葉遣いで有無を言わせず記入を迫る。

迫力に押されて、繋いだ手を離し、記入してしまう長澤。


「じゃあ、明日から放課後はここに集合な!3年間、一緒に宜しくな?」


もう一度手を繋ぐべく握手を求めると、何故か真っ赤になった長澤は遠慮がちに手を差し出した。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ