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第4話 自習室の始まり その2
連休前の水曜日、モーニングタイムが終わり、今日のランチのカレー仕込。
余ったら、自分用に冷凍するつもりでいつも通りの量で用意している。
そこそこの来客数で、余りは5人前程、カレーとご飯を別々の容器に詰めたら、6個できた。
「こんにちは!」
入口に、昨日の女の子。
「昨日は、ありがとうございました!」
「どういたしまして。おいしかった?今日もお買い物?」
「うん、美味しかった。今日は、お母さん早く帰ってくるから大丈夫!」
それだけ言って、駆け去っていった。
それ以来、その子は時々売れ残りを買いに来るようになった。
おまけを付けるのは、ナイショにしないと不味いかな。
読者の皆様へ
お近くに、『自習室』を見つけても、店主に
「『いちろう』さんですか?」と聞かないでください。
ペンネームですので、「違います」とお答えします。
恥ずかしいので、お願いします。