死
俺は幼い頃から避けられてきた。
それも見た目だけで。
だから俺は自分の見た目が嫌いのだった。
なぜ俺だけこんな目に遭っているのかと何度も自己嫌悪に陥った。
そして次第に自分から避けるようになっていた。
今日も俺は一人で帰路を急いでいた。
俺は高校二年生の帰宅部で友達がいないが、毎日家でゲームをするため早く家に帰るようにしていた。
普段なら人があまり使わない待ち時間の長い信号を使う俺だが、今日はいつもよりも早く人が少なかったため待ち時間の短い信号で信号待ちをしていた。
信号が青にかわるが、大型の車がスピードを落としていないのが見える、そして、それに気づかず女子高生が歩いていく。
普段なら人助けなんて考えもしないのだが、なぜだかその時はその娘を助けようと思ってしまった。
いや、理由は分かったいた、おそらく人肌が恋しかったのだろう。
その娘を助けてそこからあわよくば、なんて思っている自分がいた。
だからはねられたと、自覚した時一概に不運だとかは思えなかった。眼球のみを動かし女子高生の無事を確認し安心する。
人ごみを避けて、いつも通りの信号を通っていたら、なんて思いながらも意識は遠のいていく。
死を予期した刹那、俺の頭に声が流れた。
「これからあなたは異世界に転生します。あなたの望むスキルや武器を一つあたえましょう。」
死ぬ間際にさえこんな妄想をする自分に嫌気がさしたが、最後くらいそんな自分を受け入れようと思い、願いを口にする。
「イケメンに生まれたい、、、」
こうして俺は息を引き取った。
初めて書きました!
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