39 B
転生したい→ダンジョン管理→転生したい、って感じで、物語を書く休憩に、物語を書いております、有北です!笑
お知らせです。
今週の土日は、お休みをいただきまして、来週の水曜日から再開します。
よろしくお願いいたします。
それでは、本編をどうぞっ\(^o^)/
「あらま?ミツリちゃんは不在かな?ふーん。ほんでぇ、あぁー、君は誰かな?」
知らない人達が来てしまったぁぁ!
患者さんでしょうか?!
ここが病室なのか、診察室なのかはわからないですけど、とにかくこの部屋に入ってきたのは、冒険者風の人達三人でした!
背の高くてカッコいい男性が一人に、平均身長くらいで髪型のクセがスゴい男性が一人、その男性と同じくらいの身長のショートカットの女性が一人で、三人です。
そのうち、先頭で部屋に入ってきたクセスゴさんが、キョロキョロした後、ベッドで横になっている僕に視点を合わせてしまいました!僕も、どうしたらいいかわからなくて、扉の方を見ていたので、うっかり目が合っちゃいました。
どうやら、扉が死角になって、カティナさんまではまだ見えていないみたいですね。
「あのっ!ミツリさんは、用事があるとかで出掛けられて、たぶん、もうすぐ戻ってくると思うんですけど、、」
「用事ねぇ?まぁ、飲んでるんだろうなぁ」
「はい?」
「あぁ、いや、こっちの話だ。どうやら、ミツリちゃんは、俺達が来ることを忘れてたらしいな。この状況から察するに、患者の君が、用事の間の留守番を頼まれたってところかな?」
「そうなんです!僕も、よく状況がわかってないんですけど、まだ寝ておきなさいって言われてしまいまして」
激しく同意したいんですが、カティナさんがまだ寝ているので、ちょっと小さめな声での返事になっちゃいます。
でも、とりあえず、悪い人達じゃなさそうですね。
「そうかい、そうかい。なるほどねぇ~。」
なぜか、クセスゴさんが僕を興味深そうにじろじろ見てくるので、気持ちが落ち着きません、、もしかして、ちょっと悪い人達だったりするんでしょうか、、
「あのっ、、」
「うん?なにかな?患者君?」
なんだか楽しそうに返事をしてくださるのが、ちょっとこわいです、、
「皆さんも、ミツリさんの患者さんなんですか?それとも、お知り合いとかですか?」
恐る恐る聞いてみます。
「あ~、俺たちかぁ。そうだなぁ。君は、どっちがいい?」
「え?あの、どっち?え?」
どっちがいい??とは?え?選んでいいの???えぇぇ?
「さぁ、どっちかな?どっちだと思うぅ?」
「あの、どっちと言われても、その、、」
「おい、クレル。困らせてどうする。あぁ、すまないな、少年。俺達は、知り合いの方だ。渡したいものがあったんだが、ミツリが不在なら、また来るとしよう。帰るぞ、クレル。お大事に、少年。」
背の高い方の人が、助け船を!
どっちって言われても、わからなかったので、助かりましたぁぁぁ!
そのまま振り返って、部屋を出ていこうとする背の高い人と、女性だったんですが。
「待った待った。」
クレルと呼ばれたクセスゴさんが、引き留めてしまいました。
いったいなんなんでしょう、この人。
「少しだけ待ってぇ~よ。ちょっと君に興味があるんだ。」
「ぼ、僕ですか??」
初めてお会いすると思うんですが、なにか気に触ることでもしてしまったんでしょうか!?
「おい、クレル」
「わかってるよぉ。ちょっとだけだ。なぁ、君、名前は?」
名前?答えて大丈夫なんでしょうか、、でも、ミツリさんのお知り合いだそうですし、背の高い人はしっかりしてそうだから、変なことにはならない、はず?
「ソウマです。」
「ソウマ君か。そっかぁ、うんうん。なるほどねぇ。あぁ、俺だけ聞くのはフェアじゃないからね。クレルだ。お見知りおきを。ちなみに、なんだけどさ。もしかして、レリの村から来たのかな?」
「え!?なんで、知ってるんですか!?」
なんで、わかったんでしょう!
「あぁ、ごめんよん。驚かすつもりはなかったんだけど。なるほどねぇ。やっぱり、君がそうか。なるほどなるほど。」
「クレル、もう行くぞ。彼は、病人だから、ベッドにいるのだろう。困らせるな。ミツリから、小言がくるぞ。」
「へいへい。そんじゃ、ソウマ君。また会おう!あーーーぁ!これは、社交辞令じゃないからねぇ~。お大事に~」
「・・・」
嵐のように去っていきましたけど、なんだったんでしょうか、あの方たちは??
「ん、ぅぅぅ~ん。あれ、ソウマぁ?私、寝てた?」
「カティナさん!」
今の騒ぎで、カティナさんも目覚めたみたいです!
「あれ、ミツリ先生は?ソウマだけ??ん、んん~~~ぅん!もう起きてて、大丈夫なのソウマ?」
カティナさんが、部屋をほわほわ見渡した後に、背伸びをうーーーんとして、ちょっとスッキリした顔で、僕の方を見て、声をかけてくれました。
「はい!たぶん、薬が効いたんだと思うんですけど、もう痛みもないですし、元気ですよ!」
「そっか。良かった。そういえば、さっき、誰かいた?なんだか、声が聞こえた気がするけど?」
カティナさんが、不思議そうに部屋を見渡しています。
「そうなんですよ!いました!謎の三人組が!」
「謎の??」
カティナさんが、首を傾げています。
「です!謎の!うーんと、謎の人は、実際には一人だったんですけど、三人組でした!」
名前はわからないけど、ちゃんとした感じのお二人に、名前はわかるけど、謎のクレルさん!
「なにそれ??患者さん?」
「いえ、ミツリさんのお知り合いだったみたいです。名前はわからないんですけど、無口な女性と、しっかりした背の高い男性に、クレルって名乗った男性の三人組でした。ミツリさんに、何か渡しにきたみたいなことを言ってましたけど」
「クレルさん?あのクレルさん達、かな?」
カティナさんが、顎にグゥで腕組みをして、なにか思い出すように、斜め上を見上げました。まさかの、知り合いですか!
「え!?カティナさん、クレルさんをご存知なんですか!?」
「同じ人かはわからないけど、うちの宿に三人組で泊まってる人達がいて、その一人がクレルさん。その人、ソウマと同じくらいの身長で、変な寝癖みたいな髪型の人だった?」
「そうでした!変な寝癖の人でした!!」
「じゃあ、うちの宿に最近ずっと泊まってる人だよ。あの髪型は、他にはいないと思うから。」
「た、たしかに、、」
なるほど。社交辞令じゃなくて、また会おうね。っていうのは、カティナさんのご実家の宿で会おうねってことだったのか!
「へぇぇ。クレルさん達が、ここに来てたんだぁ。声かけてくれたら、良かったのに。」
「あのぉ、たぶんですけど。扉を開けたところまでしか入ってこられなかったので、カティナさんのことまでは見えていなかったのかもしれません。」
「そっか。帰ったら、聞いてみるか。」
「そうですね。」
また会うのかぁ。他のお二人は、まだよくわからないですけど、クレルさんは、、ちょっと苦手です。
「でも、ソウマが元気になって、良かった。ソウマ、眠ってから、なかなか起きないから、、、そのぉ、いろいろ大変だった!」
えぇ!?
「ご、ごめんなさい!それは、ごめんなさいでした!」
そんなに大変だったんですね。迷惑をかけっぱなしで、申し訳ないです!
でも、カティナさんの顔が、赤いような気がするんですけど、大丈夫でしょうか?
「迷惑かけてばっかりで、すみません、、でも、僕もびっくりしました。起きたら、ここにいたので、どこだろぅー??って」
「そうだよね。あのね。ソウマのおかげで、盗賊は無事に捕縛できて、自警団に引き渡したよ。あっ、ケイトさんから、報酬もらってたんだけど」
「あっ、これですよね。ミツリさんから、話は聞きました。あの、なんだか、がっぽり、だったって、、」
「そう!偶然、懸賞金のかかってる盗賊だったから、パーティーのみんな、ボーナスだぁ!って喜んでた」
「そっかぁ。皆さんに喜んでもらえたなら、僕も嬉しいです!そういうラッキーなこともあるんですね」
「うん。珍しいことだけどね。あるには、あるよ。それから、この町に着いたんだけど、ソウマが起きないから、ミツリ先生を探してて、それで、ロゾーム先生からの手紙を見せてもらったら、封筒に住所が添えてあったから、直接連れてきたの。ごめん、勝手に荷物を触らせてもらった。」
カティナさんが、申し訳なさそうに、ちょこんと頭を下げます。そんな必要ないのに!
「いえいえ!気にしないでください!必要なことだったのなら、大丈夫ですから!えーと、そして、僕は薬を処方してもらって、カティナさんは椅子で眠りに、ってことですね。」
「ねむっ!眠ってたのは、お姉ちゃん達には、内緒だから!」
「わ、わかりました!」
おぉ、カティナさんも、居眠りは恥ずかしいのかもしれませんね。
「眠っちゃうとは、不覚」
不覚って、久しぶりに聞きました
「あんれぇぇぇ~、もう起きてるねぇ~。おはよぉ~。二人とも~」
「あっ、ミツリさん!」
やっと、ミツリさんが帰ってきたみたいです!
「おかえりなさい、ミツリさん!って、酒くさいっ!!」
「ほぇぇ~。そんなことないぞぉ~。」
ミツリさんが、酔っぱらって帰ってきました。
すごく、くさいです!!