23 B
遅くなってしまいました。申し訳ないです!!
自分的に、難産の回でして、、、
キリのいい所で、もう投稿してしまえぁ!ということで、いつもに比べて今回は少し短めです。
次回が、難産部分なんですが、頑張って明日か明後日にはアップしたいなぁと願望を書くことで、自分を叱咤しておきます!
ソウマ君は、いつマイルトンに着けるのやら(゜ロ゜;
2022/04/04
すみません!急用が入って、書く時間が確保できなかったので、水曜日までに次の投稿をします!
遅れてばっかりや(>_<)がんばります!!
速く元気になりたいなぁ(´Д`)
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レリの村のロゾーム先生の診療所で目覚めてから、今日で三日目です。
「じゃあ、右足抑えてるから、押し返してみて。もっと、しっかり押して。そー、そんな感じ。どう、痛みはある?」
「いえ、痛みはないです。昨日よりも良くなった気がします。」
今は、看護師のサリュンさんが身体の回復具合をチェックしてくれています。
どうやら、僕が眠っていた10日の間、関節が固まったりしないように、ストレッチなどのメンテナンスをしてくださっていたのも、サリュンさんらしいです。ロゾーム先生曰く、サリュンさんなしには、この診療所は運営できんのぉ、ほっほっほっ。だそうです。すごい看護師さんです!!
「昨日も歩けるのは歩けてたし、痛みもないなら、今日はちょっと散歩してみる?無理は禁物だけどね。」
「えっ?いいんですか!?」
「ずっと診療所の壁と天井見てても、嫌でしょ?午後からは、私がいなくても、とりあえず大丈夫だから、レリの村を案内してあげる。」
確かに、目覚めてからずっと、窓から見えるお庭の景色と、カティナさんの素振りばかり観ていて。たぶん表通りから聞こえてくる賑やかな声や音から、レリの村ってどんなとこなんだろう?って想像するばかりだったから、実際に歩いてみるのは楽しみです!
「はい!お願いします!」
「うん。じゃあ、着替えよっか?ソウマ君が元々着てた服、洗っておいたから。着るの手伝いましょうか?」
「手伝っ!?じ、自分で着れます!それくらいは、もうできますから、、」
「そうっ?じゃあ、これ着替えね。私も準備してくるから、着替えて待っててね。」
サリュンさんが、ベッドサイドの棚から僕の服を出して、サイドテーブルに置いてから、準備しに行かれました。
そろそろとベッドから起き出して、自分の足で立ってみましたが、少し変な感じはしますけど、大丈夫、立ててます。長い間寝てたみたいなので、もう少し身体を馴らす必要があるのかもしれません。
着ていた病衣を脱いで、元の世界から着てきた服に袖を通します。やっぱり、パーカーとジーンズは落ち着くなぁ。
そういえば、この世界にも、パーカーとかジーンズはあるのかな??メディナさん達やロゾーム先生達を見ている限り、なんていうかデザインが違う?素材が違う?んー、わからないけど、元いた世界とは、違う気がする。いやー、それも違う?アニメやゲームで見た中世ヨーロッパ風の感じもするし、ドキュメンタリーで観たヒマラヤ山脈奥地の民族っぽさもあるんだよなぁ。でも、ロゾーム先生やサリュンさんの白衣は、日本のとも似てるし、、わかんないなぁ。
「ソウマ君、着替え終わった?」
入り口の向こうから、サリュンさんの声が聞こえてきました。
「はい!もう着替えました!」
「じゃあ、入るね。」
そう言って、サリュンさんが扉を開いて入ってきました。手に何かを持って、、あれはケイトさんが貸してくれたナイフとベルト?
「それは、、ケイトさんのナイフですよね?」
「そうよ。ケイトさんからの伝言。『これは、マイルトンで私に直接返すまで、ソウマがしっかり装備しておきなさい。』だって。はい、手を上げて」
「こうですか?あっ、ベルトなら自分でっ」
「いーから、いーから。、、はいっ、これでよし!きつくない?」
サリュンさんがマチェットナイフのベルトを締めてくれました。それくらい、自分でできるのに、、
「大丈夫です、」
でも、マチェットナイフが腰にあると、なんだか気が引き締まりますね。ケイトさん、ありがとうございます!
「それから、両手を出して。これもケイトさんからよっ。」
ボスっ、
「え、なんですか、この袋?わりと重いですけど??この感触は、コインですか?」
サリュンさんがポケットから出したのは、けっこう大きめな、拳二~三個分くらいに膨れた皮袋でした。
「これも、ケイトさんからの伝言。『これは、ソウマの取り分だから、遠慮なく使いなさい』だそうよ。」
「取り分ですか?、、えっ!?こんなに?というか、なんの取り分ですか?!僕、なんにもしてませんけど!?」
皮袋の紐を引っ張ると、中にたくさんのコインが入っていました。この世界のお金の基準がわからないですけど、かなりの額なのでは!?
「魔猪を狩ったらしいじゃない?その報酬だって。マキタさんと三人で山分けって言ってたわね。」
「魔猪、、だって、僕はなにもしてません。ただ見てただけで、報酬を貰えるようなことは何一つ、、ケイトさんとマキタさんのお二人が」
「私に言われてもねぇ。だけど、ケイトさんが、ソウマ君なら、そう言うだろう。って言ってたわ。」
「ケイトさんがですか?」
「だから、これもケイトさんからの伝言。『いち早く敵を察知することは、斥候として一番難しくて、大切な仕事とも言える。戦闘に参加することだけが仕事じゃない。ソウマが早い段階で察知してくれたおかげで、有利に戦闘ができた。だから、これは正当な報酬。いい子もほどほどにして、貰えるものは貰っておきなさい』って。」
「でも、こんなに、、」
「まぁ、確かに、なかなかな額よね。かなりいいサイズの魔猪だったとは聞いてるけど。でもね、ケイトさんの言う通りよ。ソウマ君は、いい子すぎるのよね。」
「いい子ですか?僕が??そんなことはないと思いますけど、、」
「もう、そういうとこよね。自分じゃわかんないかもしれないけど。、、じゃあ、いじわるな質問するわね。」
「えっ?あ、はい。どうぞ。」
「、、そういうとこなのよ。じゃあ、まず一つ、この診療所の支払いはどうするつもり?」
「えっ?あっ!!、、、そうですよね。診療所でこれだけお世話になったんだから、診療費みたいなのがある、、はずですよね、考えてなかったです、、、」
「2つ目、マイルトンまでの移動費、その準備費用はどうするつもり?」
「あうっ、、、それは、、」
「3つ目、ずっとその服を着るつもり?着替えはどうするの?ついでに、ご飯は?水は?」
「、、、」
「お金、いるでしょ?」
「、、はい。」
「まだ、そのお金受け取れないって言うの?」
「それは、、」
「もう、そこまでくると、いい子を通り越して、甘ちゃんよ?いい?これは、ケイトさんが言う通り、ちゃんとしたソウマ君が受けとるべき報酬。もし、そうじゃなかったとしても、なにがなんでも受けとるべきよ。あなたが、生きるために。こんなチャンス、めったにないわよ?みんながみんな、ケイトさん達みたいに優しくて、余裕があるわけじゃない。その日その日を必死に働いて、やっと生きていける。そんな人もたくさんいるの。それに、ソウマ君は、記憶がなくて、身寄りもない。君がこれから生きていくのは、かなり大変なのよ?誰も守ってくれないんだから。もっとがめつくくらいの気持ちでいないと、ご飯も食べられないわよ?厳しいことを言うようだけど、優しいだけじゃ生きていけないの。わかる?」
「、、、はい。」
「納得できない?、、、まぁ、矛盾するようだけど、それでいーんじゃない?」
「、、はい?」
「ソウマ君には、ソウマ君なりの境界線がある。記憶もないんだし、まだまだわからないことも多いでしょ。だから、とりあえずは借りておくくらいのつもりでいたらいいのよ。」
「借りておく、このお金をですか?」
「そう。いつか、自分で納得して受けとるもよし!やっぱり納得はできないから、頑張って働いてケイトさん達に返すもよし!今、ソウマ君にお金が必要なことは間違いないんだから、とりあえず受け取っておきなさい。大人の善意は、気持ちよく受けとるもんよ!いいわね?」
「とりあえず、今は借りておく。、、それでいいんでしょうか?」
「私は、それでいいと思う。ね?まぁ、とりあえず、難しい話は、これでおしまい!リハビリの散歩がてらとはいえ、今からせっかく初めてのレリ観光なんだから、楽しまないと損よ?ね?」
「そうですよね。、、せっかくですし、楽しまなきゃですよね!身体も早く治さないと、カティナさんに怒られちゃいます!!」
「じゃあ、お金盗まれないように、しっかりなおして。行きましょうか?大丈夫?きつかったり、痛いところは?」
「もう、普通に歩くくらいは大丈夫です。痛みもないですし。」
「そう?じゃあ、行きましょ。」
「はい!」
そうだよね。
これから、自分で生きていかないといけないんだし、メディナさんのご実家でお世話になるみたいだけど、迷惑ばかりかけてられない。
ケイトさん、マキタさん、今はお金、借りておきます!
皆さんにたくさんお世話になってしまってるんだなぁ。
のじゃ様。
レンダントさん。
ライアンさん、ザクソンさん、ケイトさん、ガクベンさん、マキタさん、シアンさん、メディナさん。
ロゾーム先生に、サリュンさん、そして、ムーリちゃんとカティナさん。
母さん、父さん、皆。
元の世界で、ありがとうって、ちゃんと言えてなかったなぁ。
この世界では、ちゃんと伝えないと。
うん!頑張って、恩返ししたい!!
元の世界の分まで。
まずは、身体をちゃんと治す!そこから!!
やるぞー!
それにしても、レリの村、どんなところなんだろう??
楽しみだなぁ。
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感謝は、言える時に言いたいものです(^-^*)