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01 A

初めまして。

有北です。

今回、人生で初めて小説を書いてみます。

わからないことも多く、ミスもあるかもしれませんが、精一杯書いてみたいと思います。

目標は、まず最後まで書ききることです。

宜しくお願いいたします。


2021/02/13 改稿しました。

2021/08/04 改稿しました。



 昔から、神社に行くのが好きだった。


 と言っても、御朱印を集めるために、いろんな神社を巡ったりする訳ではなく。家の近くにある神社に、通学の途中で立ち寄ったり、学校帰りにコンビニで買った肉まんを境内で食べたり。一種のルーティンみたいなものかな。

 この近所の神社は、夏祭りとかに地元の人が集まる神社で、俺にとってはガキの頃からの遊び場って感じだし、想い出もたくさんある場所で、巫女さんや宮司さんとも顔馴染みなんだけど、意外と由緒ある神社らしくて、土日なんかは参拝客もそれなりに多い。

 なんにせよ、俺の大切な場所だ。



 ちなみに!!

 この神社は二礼二拍手一礼するのが作法だ!

 そう案内板に書いてあるのに気づいたのは、忘れもしない中3の夏祭り。人生で始めての大イベント!!告白した夜のことだ!そう!!りかちゃんに告白して、ごめんなさいされた夜のことだよ!!

 

 りかちゃんは、中学から一緒の学校になった子で、俺の幼なじみと仲良かったこともあって、よく一緒に遊んだり、勉強したりしていた。恥ずかしがりやで、口数は少ない方だったけど、時折見せてくれる笑顔に段々惹かれていった。

 中3の夏、進路が違うことを知った俺は、かなり焦った。このまま別々の学校に行って、もう会えなくなるのは嫌だと思った。そして、いつもの神社で毎年開かれる夏祭り。そこで告白することを決意した。


 そして、速攻で『ごめんなさい!』されてしまったのであった。


 りかちゃんが小走りに去っていく後ろ姿は、今でも胸をギュュュウと締め付ける。祭りの灯りに照らされてか、去り際の横顔は真っ赤だったような気がする。


 正直、心が沈んだ、、

 世界が終わったかと思った、、、


 気づけば、いつの間にかベンチに座っていた。無意識に、いつもの場所に来ていたようだ。このベンチにも、たくさん想い出がある。もちろん、りかちゃんとも座ったことがある。横顔を思い出して、また胸が傷んだ。


 俯いた視界には、楽しそうに大小様々な影が過ぎ去っていった。


 そして、ぼぉーっとしながらも、なんとなく何時もの癖で、神様に挨拶して帰ろうとした時に、ふと気づいたんだ。


 参拝の作法の案内板。


 逆に、なんでそれまで気づかなかったのか?それは、わからん。

 だが、その時の俺はとんでもない衝撃に打ちのめされていた。


 え?俺、ずっと間違ったやり方で参拝していた??、、、

 もちろん、告白前日にも神様にお願いしていた!

 恋愛成就!!

 届いてなかった?俺の願い??、、、ずっと、、


 案内板に気づくまでの俺は、お小遣いを持っている時は五円とか十円をお賽銭箱に入れて、鐘をじゃらんじゃらん鳴らして、ただ手を合わせていただけだった。ガキの頃に、なんとなく人の真似をして参りだしてからの癖だった。


 二重のショックで、中3の心は真っ白になった。。


 まぁ、2・3日ご飯が喉を通らなくて、マジで母さんに心配されたけど、そこは男子中学生たるもの、励ましてくれた幼なじみを好きになりそうになったりするのは、ご愛嬌だな。あいつの語尾は、ちょっと反則だと思う。


 そんなこんなで、胸の痛みと共に、しっかりと俺の中に刻まれたんだ。

 二礼二拍手一礼。ほろ苦い想い出の作法だよ。


 ちなみに、その後りかちゃんとは、微妙な距離感のまま秋と冬を過ごして、春には違う高校へ。それ以来会ってはいない。

 あの時、告白さえしていなければ、あのまま仲良く卒業できたかもしれないと、後悔している。

 元気にしてるかな、、初恋の人、、、



 ちなみに、地域や神社によって、作法は変わるらしいから、要チェックだぜ!



 さて、そんな俺も大学生になって、もうすぐ一年が経とうとしているんだが、今日も今日とて相変わらず参拝しにきている。


 今は、バイト先に行く途中で、ちょっと遅刻しそうでもある。


 からっかん・じゃらんじゃらん・・ぱんぱんっ

 (こんにちは!森山恭一です!バイトに行ってきます!・・・あの~、神様!ちなみに昨日のお願いは、その、、勢いで言ってしまったので、気になさらないでくださいね!!やっぱり、あれはなしでお願いします!!それでは!!)


 うん。あれだ。

 昨日、大学生にもなって、それはないだろってことを願っちゃったんだよね、、、


 神アニメで知られる【魔法が君とつなぐなら】にドハマりして、『魔法の使える世界に転生してみたいです!!』とか勢いで言っちゃったんだよね、、

 実に恥ずかしい、、


 それはさておき、バイトに遅刻できないし、急いでチャリ置き場に向かいつつ、顔馴染みの巫女さんにも挨拶をする。

 巫女のレイさんは、水晶のような透き通った肌に、全てを見透すような美しい瞳の持ち主で。凛とした佇まいは、神々しくさえある!!ガキの頃から可愛がってもらってるから、頭が上がらない人の一人でもある。

 それにしても、レイさんは昔から本当に変わらないなぁ。

 

 レイさんが、「バイト頑張ってね」って言ってくれたから、どんだけ忙しくても、頑張れる気がする!

 声も美しいーーーーーー!!


 「よっしゃぁ、今日もバイト頑張るぞー!」


ーーーーーーーー

 

 彼の願いが、異世界への扉を開いてしまったことを、

 彼はまだ知らない。

 



人生初の小説が、始まってしまいました。

投稿ボタンを押すのに、緊張してしまいます。

応援宜しくお願いいたします。


お賽銭とお賽銭箱の擬音が、うまく思い浮かびませんでした(泣)

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