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現実闘避  作者: 陽川大地
9/18

#9天国と地獄

例の端末のフィーネのアカウントを消し、更新してみると、そこには自分のパラメータが記されていた。

『ジャッカル Lv1 次のレベルまであと100

ジョブ 支配者 ランク D スキル 弱者の魂Lv1

HP97

攻撃56

防御29

知力133

命中65

回避25』

ふむふむ、知力は高くて、少し防御は低くて、あとは普通くらいなのか。こんな調子で色んなことが分析されていた。そこにヘルプのページがあり、それを少しばかり読むことにした。

『ヘルプ』

パーティーとは?

一緒に戦う仲間のこと。ひとつのパーティーには8人まで加えることができる。

同盟とは?

大勢の人が集まって、協力し合う場所。同盟には盟主、副盟主、外交官、指揮官など色々な役職があり、この世界に大きな影響を与える。

また、支配者や統率者などの役職では、同盟に入れず、盟主として入る場合のみ同盟加入が認められている。(ry

と、茨の道を選んだ僕だが、後戻りは出来そうにないので、とりあえずパーティーメンバーを募集することにした。

が、そう簡単に見つかるはずもなく、街をふらふらとしている間に3時間も過ぎてしまった。疲れてきたのでベンチに腰をかけると、いかにも昭和感が漂う男が僕の元へ現れるのだった。

ザクロ「あなたの元で働かせてくれませんか?」

とりあえずゆっくり話を聞こうと思ったので、とある居酒屋に入り、マンゴーラッシーを頼んだ。

ジャッカル「それで、どうしてこちらに?」

ザクロ「実は私、前は騎士として働いていて、この国の最大派閥『gift』にいた訳なんですが、そちらでは毎年、優秀な勇者たちがそこに応募してくるわけで、歳をとって体力が少なくなり、経験値でもとってくれなくなって、リストラされたんです。その後、色々仕事を探しては見たんですけど、就職浪人だとか体力がないだとかでことごとく蹴られたんですよ。それで、ここなら働かせて貰えるんじゃないかと思って来ました。」

ジャッカル「この世界には、境遇だけで差別するという痛ましい事態が起きている。そんな差別はあっていいものだと思わないのか?」

ザクロ「『gift』にいた経験から言わせてもらうと、私は天国と地獄両方を経験した人です。差別し、差別された人なのでしょう。人生が負け組のままでいるのは、とても辛いことです。全員が差別されない、平等なラインにたってこそ初めて競うべきだと思うのです。」

ジャッカル「最後の質問だ。僕がこれから戦う敵は強大で、自分の力では突破出来ないだろう。それで、あなたは僕のために一生懸命戦う覚悟はあるか?」

ザクロ「……………はい。」


ザクロを仲間にしますか?

⇒はい

いいえ


僕は初めて仲間を得た。ちょっと口が悪くなった面接は反省点が多いが、ザクロは満足していそうだ。

ステータス

『ザクロ Lv22 次のレベルまで2367

ジョブ ナイト ランク B スキル 炎の誓いLv11 自動回復Lv5

HP146

攻撃188

防御176

知力155

命中80

回避45』

ジャッカルのレベルアップ音が鳴った。


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