#15支配者の条件
???「まあ暇だしちょっとは手伝ってやるよ」
ザクロ「…お願いします」
この後、何とかして安全地帯のセイロンまでたどり着いたが、ここでちょっとした問題があった。
???「…ねーのか給料?」
ザクロ「お金はあいにく持ち合わせていませんので…」
???「給料なしとはいくらなんでもいただけねーな。そうだ!そこのブルーエメラルドちょっと分けてくれ。」
そういうと男はその中から1番上質そうなものを手に取って泥棒まがいに去っていくのだった。
それはいいが、肝心の買取屋がこの時間どこにも空いていない。時計は既に午後11時30分を示していた。野宿をしようにも寒く、凍死するかもしれない訳で、かと言って野宿以外の選択肢も中々見つからず、寝袋もないまま雑魚寝することを少しは覚悟をしているが、街をうつろうつろ歩いて少しだけ暖をとった。
旅館みたいなところが空いているので、そこで、ザクロは少し交渉に出た。
ザクロ「このブルーエメラルドで1泊させてください。」
女将「部屋ならまだ空いていますけど、お金はないんですか?」
ザクロはこの際と思い、今日あったことを全て話した。
女将「それは大変でしたね。じゃあこのぶんだけでいいですよ。」
と言うと1泊4人で9000タイルのところ、7000タイル相当のブルーエメラルドを持って4人を部屋に案内した。
ザクロは話術にはかなりの腕があり、ちょっと交渉事などでは頼りにしている。2人だけのまだまだ小さいチームだが、すでにどちらがリーダーか分からない状況だ。
部屋に入ると、僕は、レベルアップ出来ない現象について詳しく調べてみることにした。
『あなたのレベルアップ条件
1 仲間を増やす
2 同盟と協定を組む
3 同盟を倒す
4 同盟員が1~3のいずれかを行う』
要するに、コミュ力がなければこのジョブには向いていないわけだ。体力測定では、コミュ力などという数値化出来ないものは測れないので支配者適正と出たのかもしれない。
(これならマジシャンにしておけばよかったなー)なんてどうしようもないことを考えながら明日を迎え入れる準備をした。また、この2日はどうも内容が濃く、様々な出会いがあったわけなのだが、実際はレベル2と実績が全然ないのが実情である。これなら、5日後にセイラと戦う時には一撃で終了だろう。(ちなみに日付超えた)ちょっとお先真っ暗にしか見えないが、体力を回復させた。