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現実闘避  作者: 陽川大地
13/18

#13 夜

今回は内容濃いめにしっかり書いていきます。

ちょっと時間があれば前半部分のエピソードに着目したExエピソードなんかも書いていこうと思いますΣd(≧∀≦*)

いち早く異変に気づいたのはフォンドだった。

フォンド「2人とも、夢中に採取しているところ悪いのですが何やら外が騒がしいようで。」

キャメル「気のせいじゃなーい?」

フォンド「だといいのですが…」

「今何時でしょうか…外から少しづつ光が消えているように思えるのです。」

例の端末で調べようと思ったが、圏外になっていて、時計も機能していなかった。僕は少し心配になったので、今手をつけているのにキリをつけて引き返すことを決意した。

フォンド「キャーメール!!おしまいったらもうおしまい!!」

キャメル「え〜今いいとこなのに〜」

キャメルは半分引っ張られながら道を渋々戻り始めるのだった。

洞窟はただでさえ暗いので懐中電灯は必須だ。少し広い道に出ると、鉱石は根こそぎ掘られていてますます真っ暗である。

そして何より、寒いので、手が思うように動かない。汗は凍ってしまうかのように冷たくなるし、風邪は引き放題だ。雪山の重装でもしないと地獄のような目に会うほどだ。嫌な寒さだった。

『フォンドに33のダメージ』

フォンド「いてっ!」

懐中電灯を後ろに振りかざす。しかし、逃げ足の早い獣なのか、聞こえるのは足音だけである。

『キャメルに24のダメージ』

キャメル「きゃっ!」

懐中電灯をもう一度振り回すと、通知が来た。

『ブルータイガーが現れた!

強敵!Lv22ブルータイガーHP335』

今の実力でこのブルータイガーに叶うものは誰もいない。ブルータイガーはステータス以上のポテンシャルを持ち合わせていて、スピードに関して言うなら前のシルバーバニーよりも上だ。さすがにまずいと思って、全員で逃げ出した。

これは、サロード鉱山に行くことを計画した時の話だ。

『サロード鉱山 推奨Lv10~

ブルーエメラルドという水晶が多く残っていて、高値がつく穴場スポット。ブルーエメラルド1gあたり40タイル〜

※夜になるとモンスターがブルーエメラルドに向かって集まって来ます(夜推奨Lv25〜)

※鉱窟に入ると暗いので懐中電灯は必須です

※鉱窟は多くのブルーエメラルドが残っていますが、磁力も強くなっているので圏外になる可能性があります。』

ザクロ「朝早くから行って夜の前には戻る感じで行った方がいいね。」

ジャッカル「タクシーで行こうと思うんだけど何タイルかかる?」

調べてみると2400タイルかかることがわかったので、近くの町のサイロンまでで降りて、そこから行ったらちょうど1800タイルなので、そこで降りるようにした。

それで、例の端末が圏外のうちに夜になってしまっているのだった。

フォンド「キャメル!盾を構えろ!」

キャメル「めっちゃ怖いんですけど…」

フォンド「その体勢崩すなよ!」

フォンド「私、あいつに魔法をかけるから。協力お願い!」

キャメル「えっ!?あれやるの?いくらなんでも危険すぎるよ!」

フォンド「じゃなかったらどうやってこの事態を切り抜けるの?私にはこれしか思いつかない!」

キャメル(私も何も出来ないからなー)

キャメル「わかった。けど死ぬなよ!」

『フォンドの魔法攻撃 キャスト中』

フォンドは、このパーティー唯一の魔術師属性で、その中でも敵にデバフをかけることを得意としていた。1つ欠点をあげるならキャスト時間が長いことだ。

やはりこの人も昔にトラウマがあったようだ。

それは、魔法学校グリムストーンでのことだ。そこは、生徒の強さが階級に比例する絶対実力制の学校だ。年に1度行われる素力テストでは、威力と範囲はCランクで、上から4番目だ。ただ、正確性だけはAランクと群を抜いている。そのため、2級クラスに配属していた。

それを気に食わない3級のクラスの人がいた。名前は今は避けておくが、実力は威力と範囲がBランクとフォンドを上回っている。

そんな彼から、脅迫紛いの喧嘩を売られた。一種のいじめとも捉えられるように、あえてフォンドの目の前で魔法を放つこともあったようだ。

その後、競技魔法大会があったのだが、そこで事件が起こった。

フォンドと喧嘩を売った人が直接対決をした。最初はフォンドはその人にボコボコにされた。

(以下仮名Aとします)

A「お前は3級に落ちるべき弱い魔導師なんだよ!早くギブアップしろ負けを認めろよ!」

Aはフォンドの手を踏み、ミシミシと音を立てて戦意を喪失させようとした。

そして、立っているのもやっとかのように完封したように見えた時のことだ。

「代償魔法 グラビティ・エンド!」

フォンドがキャストした魔法が彼に命中した。彼はもがき苦しみながら重力に押しつぶされて倒れた。フォンドはその後、意識を失った。Aの姿は跡形もなくなった。

次に目が覚めた時は、その体は地べたにも病院にもなく、刑務所の中だった。私は何が起こったのかわからなくてただ刑期を全うした。Aを殺したなんて思っても見なかった。せいぜい木を潰せるくらいの能力だったから。しかし、皮肉にも3級以下の犯罪者へと落とされてしまった。それからは、前科持ちのレッテルを貼られ、それと同時に普通の平穏な生活の保障はなくなった。そんな黒歴史からその魔法を封印した。代償魔法の系統にも優れていたが、そのトラウマと、副作用を被ってまで払拭するのは、相当な覚悟を決めたことだろう。

フォンド「私しか…これが…出来ないのなら…死んでも…あなたたちを…助ける!!そのために、少しだけ力を貸してくれ!!」

キャメル「言われなくてもわかってますって。仲間なんだし。」

ジャッカルは、身体強化系の魔法をキャメルに付与し、ザクロは剣をブルータイガーに当てて全力を注いだ。

『ジャッカルはキャメルに強化魔法 ガードプロテクトを付与した

ザクロはブルータイガーに13ダメージ

ブルータイガーの攻撃

キャメルに19ダメージ

ブルータイガーの攻撃

キャメルに18ダメージ

ザクロはブルータイガーに15ダメージ

ブルータイガーの攻撃

ジャッカルに…』

キャメル「危ない!」

ジャッカル「頼む!」

『攻撃対象が変更されました。

キャメルに23ダメージ』

キャメル「やばいかも!30%切った!」

フォンド「もーちょい待ってろ」

『ザクロの攻撃

ブルータイガーに14のダメージ

ブルータイガーの攻撃

キャメルに23のダメージ』

キャメル「もう…だめ…かも」

フォンド「はあああああああああああああああああああああああああああああ!」

『フォンドの攻撃魔法

代償魔法 グラビティ・エンド!!

ブルータイガーを倒した!』

フォンドはガッツポーズを決めてそのまま倒れ込んだ。

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