今日から僕は 151
難しい顔の要。同じく複雑な表情のカウラ。
「こいつがか?」
そう言うと要はまじまじと誠の顔を眺める。
『先輩達はエロいって言うけど、要さんのタレ目もかわいいものだな』
不謹慎にも誠はそう思う。さらにマリアと並ぶ胸のボリュームに自然と視線が流れる。
「アタシもさあ。実際、間近で見てて凄いなあと驚いたんだけど。こうしてみるとただの草野球マニアのオタクじゃん」
「オタクなのは先生の趣味を知ってるからでしょ?」
「まあそうなんだけど。こいつが叔父貴と同類?信じられねえよなあ」
要はさらにじろじろと誠の全身を観察し始める。
「西園寺!イヤラシイ目で誠を見るな!」
「誰がイヤラシイ目で見てるって?お前がそう見てるからアタシも同じ目で見てると妄想するんだろ?」
苛立つカウラ、かわす要。
「ついたわよ!」
ハンガーへ続く廊下が見える。宴会場の設営に動き回る各部隊員。
「ヒーローが来たぞ!」
椅子を並べる指示を出していたキムの一言に、会場であるハンガーが一斉に沸く。
ハンガーのクレーンにはいつものように機関長槍田曹長がしっかりと吊るされている。
「ええタイミングじゃった。飲み会か?ワシも西園寺の親父さんから土産もろうてきたけ。西園寺!ラム一ケースあるがどうする?」
「タコ!アタシのは誰にもやらん!まあ誠にならあげても良いかも知れねえがな」
「来たわね!神前少尉はそこに座って!」
上座らしく明華、リアナ、吉田、マリアが腰掛けているテーブルに引かれていく誠。
「アタシ等はどうするんだよ!」
「要ちゃんたちは隣に座れば良いじゃない。シャムちゃん!シャムちゃんも隣ね!」
「お姉さんありがと!」
猫耳シャムは隣の鍋を占拠する。
「お前遠慮しろよ。今回はメインは神前なんだからな!」
要がその驚異的食欲の持ち主シャムを牽制する。
だが全員がそれが無駄だろうと分かっていた。
「肉が来たぞ!誰か手伝えよ!」
炊事班が手に肉と野菜を持ちながら、嵯峨を先頭に現れた。
「技術部員!全員食材及び酒類の配置にかかれ!」
明華の一言で、つなぎ姿の整備員が一斉に動きだす。
「吉田!ここは多めの奴くれよ!」
箸で小皿を叩いて待っているシャムを横目に要は叫んでいた。




