第三十一話 ステータスプレート
勇者候補ステータス一覧
【阿羅刄 義則】
筋力: 320
体力: 300
魔力: 120
魔法耐性: 410
知力: 90
特殊技能: 身体硬化、身体加速、刀身加速、限界突破、言語理解
経歴: 5年前に転生して以来、剣士としてパーティーに所属し、魔王関連の依頼をメインにギルドで活動中。魔王を倒すと言うよりも、パーティーとしての活動に満足している。
【小山 大地】
筋力: 150
体力: 530
魔力: 110
魔法耐性: 310
知力: 190
特殊技能: 魔力吸収、衝撃吸収、魔力生成、言語理解
経歴: 5年前に転生して以来、前世の経験を生かして日本の味を再現した居酒屋で店長兼、料理人を生業としている。
【坂町 将楼】
筋力: 360
体力: 240
魔力: 310
魔法耐性: 500
知力: 150
特殊技能: 絶対防御、身体加速、先読み、言語理解
経歴: 4年前に転生して以来、裏組織の用心棒や傭兵などとして活動中。ナンパを繰り返したり、魔法の乱用を繰り返したりしていて、勇者としての素質は皆無。
【凪娜 頼人】
筋力: 150
体力: 150
魔力: 150
魔法耐性: 150
知力: 150
特殊技能: 魔獣使役、人外語理解、言語理解
経歴: 3年前に転生して以来、ブリーダーとして日々もふもふを愛でる生活を送っている。その特殊な能力から、たまに様々な国からの魔獣絡みの仕事を受ける。
【地志田 蓮】
筋力: 100
体力: 179
魔力: 470
魔法耐性: 500
知力: 310
特殊技能: 魔法開発、魔法陣理解、呪文開発、呪文理解、言語理解
経歴: 2年前に転生して以来、魔王を倒すべく、仲間と旅をしている。魔王四天王の一人をすでに討伐済み。
【秀 五木】
筋力: 310
体力: 220
魔力:140
魔法耐性: 340
知力: 190
特殊技能: 限界突破、身体強化、魔力光線、言語理解
経歴: 2年前に転生して以来、アニメやラノベ、漫画の続きを見るためだけに、元いた世界に帰るための方法を探して命がけの旅をしている。
とまぁこういう感じらしい。
う〜ぬ。
そもそも基準がわからないからこいつらが強いかどうかはわからない。
だが、おそらく勇者候補と呼ばれるだけあるんだから、女神から授かったチート能力で無双しているに違いないな。
なんか凄そうな技能多いし。
「それにしても、アニメ好きの同志までいるのか……。魔法耐性とやらが高いが、一体どんなやつなんだ?」
もう一度ステータスを見直して、比較的に〝数字の大きい技能〟と〝特殊技能〟の関係性を考察する。
そこで、時間はないが、俺も自分のステータスが気になったので見てみようと、さっきフィオーネが持ってきたステータスプレートをポケットから取り出した。
「どれどれ……」
しかし、触れただけでも反応はせず、「ステータス、オープン!」とかって言ってみたが、それも効果はなかった。
なのでフィオーネに助言を求めることにする。
「お〜い、フィオーネ! やっぱり、さっきのステータスプレートの使い方教えてよ!」
「今行きます〜」
なにやら椅子の下あたりを探していたらしいフィオーネが、わざわざ作業を中断してきてくれた。
「自分の魔力をこのプレートに流し込む感じのイメージでこれを持つと文字が浮かび上がって来るはずです! やってみてください! 念じるんですよ!」
「わかった。やってみる」
そう言って俺は、言われた通りにイメージしてみたが、一向にプレートには変化が見られなかった。
「ダメですね〜。イメージにはコツが必要みたいです」
ということは、俺のイメージが悪いのか?
だとしたら、まだ魔法や魔道具に不慣れなせいなのかもしれないな。
……魔力を流し込むイメージ。
そしてそれによって俺のステータスが見たい。
「ステータス、ステータス、ステータス——」
魔力を流し込むイメージよりも、ステータスを見たいという考えを押し出す。
と、その時だった。
突然、何の前触れもなく、脳内に文字のイメージが浮かび上がった。
【山田 栄一】
筋力: 11
体力: 9
魔力: 13
魔法耐性: 15
知力: 260
特殊技能: 魔術指輪吸収、魔石吸収、魔力共有、空間転移、念話、回復加速、体力増進、衝撃吸収、痛覚緩和、思考加速、遠視、身体強化、身体加速、条件指定式爆弾、気配隠蔽、鋼鉄防壁、雷束、火炎弾、火炎砲弾、火炎散弾、言語理解、能力値計算、魔石鑑定
「うわお!?!? 何だ今の!!」
「どうしました!?」
思わず俺は声をあげて飛び跳ねてしまった。
それは未知の感覚で、一瞬にして複数の情報を理解したというような感じがする。
実に気持ちの悪いものだ。
「いや、ステータスプレートが頭の中で作動したみたいで……あぁそうか! 魔石の能力も吸収できるんだったよな。つまりこのステータスプレートも魔石ってことか」
「はい?」
未だ腑に落ちないといった様子でキョトンとしているフィオーネを置いて、俺一人で納得をしていたところ、またもや予期せぬ声に驚かされてしまう。
「誰かいるのー? もしかしてアシミナ? 今お風呂入ってるからちょっと待ってて〜」
「うおっ!?」「えっ!?」
身を震わせて振り向いた先にあったのは、まだ俺たちが侵入していない扉だった。
ご覧いただきありがとうございます。
ステータスを入れてみたらちょっと長くなってしまったので、この話は次話にまで引き延ばそうと思います。
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