価値のない世界にいる
何回転んでも良いと
人は言うけど
限度があるとは
誰も言わない
暗黙の了解
知らなかった僕は
ロープを買う
めり込む首
軋む柱
ギシギシの音は
静まり返る部屋に
リズミカルに響く
それでも
明日が続く
死ねないのが
こんなに悔しいか
生きているのが
こんなに悲しいか
逆転世界の解放
扉を開けたのは自分自身
真逆にある幸せを
望みながら
真逆の世界で生きてる
価値のない世界にいる
何回でも
起き上がることに
意味があると言われたが
起き上がり方までは
誰も明確に
教えてくれない
ケースバイケース
自暴自棄な僕は
ナイフを買う
綺麗な刃先
お気に入り
胸の真ん中に当ててみて
脂汗の流れと
命の流れが
同時に感じとれた
死ねないのが
こんなに悔しいか
生きているのが
こんなに悲しいか
逆転世界の解放
扉を開けたのは自分自身
真逆にある幸せを
望みながら
真逆の世界で生きてる
価値のない世界にいる
その場での叫びなんて
聞こえない
皆が言ってるのは
動けってこと
走って言いに来いって
「助けて」って
叫びに来いってことだ
助ける側が待ってるなら
救えない命が
あるのも当然か
お互いの真剣さが足りない
隣の生きてる命に
興味が足りない
死ねないのが
こんなに悔しいか
生きているのが
こんなに悲しいか
逆転世界の解放
扉を開けたのは自分自身
反対側の幸せを
望みながら
真逆の世界で生きてる
だから
だからこそ
生きてる今に
生きてる心に
生きてる人に
興味を持て
嫌われてる奴に
関わりたくない奴に
馬鹿な奴に
最低限の興味を持て
君だって誰かのどれかに
当てはまるのだから
今を生きてるなら
それくらいやれよ
それができない理由は
この世には無い