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4話 お風呂でピカピカ

「リード様、お食事が済みましたらお風呂の準備ができております」

「それは悪かったな。風呂を沸かすのは大変だっただろう?」

「そうですわね。お掃除が手こずりましたね」


話しながらリード様のお部屋まで到着すると、リード様、口から泡を吹いてます。

「リード様?」

…これ、1人でやれるわけがないな。今回は大量に解雇されたのか?他にも人いたか?

「リード様?」

1人の世界に旅立ってますわね。


服でも脱がしてしまおうかしら。

なんだかボロですわね。切って雑巾にしちゃってもいいんじゃない?

切ってしまいましょう。

右手に鎌鼬、左手でリード様に結界を薄く張ります。

20シンチミートル四方に切れなさい!


お、素っ裸。

意外と筋肉質のいい身体です。

レッセイ様とは行って来るほど違いますわ。


リード様、まだあちらの世界から戻ってらっしゃらないですね。

他の服も確認しましょう。

コレもソレもアレもドレも全部雑巾行きですわね。

それともリード様専用の、トイレの布にしてしまいましょうか。

いい案ですわ。


それにしてもリード様、まだあちらの世界の住人になっています。

浮かべて湯船に運んでしまおうかしら。


リード様浮け〜。


よし、湯船にジャボ〜ん。


「おい!何をする!」

「リード様がお風呂に入ってくださらないと、次の仕事ができませんから」

「っ!なんでお前まで入ってくるんだ!」

「お背中をお流しするからに決まっているではありませんか」

入浴お手伝い用の白いワンピースです。濡れてもすぐ乾く、優れものなのですよ。


「自分でやる!」

「まあ!ご自分でその汚れは取れませんわよ」

水、重くな〜れ。

「が、動けん」

「はい、おとなしくなさってくださいませね」

汚れがすごいですから、今日は湯船の中に浸かったまま洗った方がよさそうです。

アワギリ石鹸で髪を洗います。

1度で汚れが落ちません。すぐ泡立たなくなってしまいました。


ゴシゴシ、ゴシゴシ。やっとキレイになりましたね。

次はカモメールトリートメントでツヤ出ししましょう。

ヘッドスパ付きですわよ。


「あ〜、気持ちいいもんだな」

「そうでございましょう?ところでリード様はなぜお髭を伸ばしてますの?」

「剃るのが面倒だからな」

「では剃ってしまいますか?」

「ん〜、ここまで伸ばしたから勿体無いような」

「では、お髭のお手入れもしてしまいましょう」

お髭もアワギリ石鹸でゴシゴシ、ゴシゴシ。

なんだか猫ちゃんみたいですわ。

かわゆい♡

首筋をゴロゴロしてたら変な顔されてますね。

コホン、次はお身体です。


「洗い場の方へ出てきてください」

「身体は自分でやるからいい」

「まあ!ご自分でその汚れは取れませんわ」

本当に汚れているのですから。


それについでに身体のサイズをはかって、夜の間に服を拵えませんと。

明日着るものがありません。先ほど全部回収して雑巾にしてしまいましたからね。


まずは背中から流しますよ。ゴシゴシ、ゴシゴシ。

アワギリ石鹸がなくなりそうです。

明日作らないといけません。


「さあ、前も洗わせてください」

「い、いやだ」

なんだか涙目ですわ。

かわゆい♡


「まあ!ご自分でその汚れは取れませんわ」

「ちゃんと洗う!洗うからカンベンしてください!」

「はあ、仕方ありません。ジェリー、後は頼みましたよ」

男の方は大抵嫌がるのです。


あ、でもレッセイ様は洗ってほしがるから、若い使用人はつけられないってメイド長が言ってましたね。

いつもムキムキジジーマンが担当してました。


湯船のお湯をキレイなものと取り替えて

「洗い終わりましたら、温まって出てきてくださいね」


さて、すっかり忘れてたリード様のパジャマを縫い縫いしましょう。

今から着る服すらありませんもの。

背の高さはこのくらいでしたわね。

胴まわりはこのくらいだったかしら。


「ギャああ、ワアアア」

なんだかお風呂がうるさいですね。


チクチク、チクチク。

出来上がりました。

男の方は黒っぽいパジャマがカッコいいですもんね。


あれ?お風呂が静かになりましたね。


「リード様?」

湯船にプッカリ浮かんでます。

さすがジェリー、リード様がピカピカしてますわ。

…それにしても、死んでしまったら目覚めが悪いので、ベッドに運んでしまいましょう。


リード様浮け!


浮いたままのリード様を拭き拭きしたら、ついでにパジャマも着せてしまいましょう。

あ、パンツがありません。

まあ、いいでしょう。


ベッドに寝かせてっと。


さあ夜のうちにリード様の服を拵えますよ!







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