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新たなる伝説  作者: アルトリア・ペンドラゴン
第1章 転生編
4/14

目覚め

 

 どれくらい時間が経ったのだろうか。


 俺の意識はゆっくりと浮上していった。



 体の感触はなんとなくある。


 だが、ほとんど動くことができない。


 目も見えず、耳もうまく聞こえない。


 味覚、嗅覚も使えず、触覚もかろうじて感じる。


 体の五感がうまく機能していない。


 だが、不思議と嫌な感じではなかった。


 むしろ、なんだか温かくてとても気持ちがいい。



 俺はどうやら温水プールのようなものに入っているようだ。


 その中で俺はユラユラと揺れながら浅い眠りと覚醒を繰り返していく。


 俺はこうして生きているっていうことはあの事故から助かったらしい。


 今はたぶんどこかの施設に入れられているのだろう。


 治ったら愛花に謝らないとな。


 そんなことを考えながら俺は再び眠りに入った。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 意識が戻ってからかなりの時間が過ぎたような気がする。


 徐々に意識ははっきりとしてきていて、体も少しは動くようになった。


 あいかわらず目も見えないし、味覚や嗅覚も使えない。


 だが、聴覚と触覚は少しずつではあるが戻ってきている。


 聴覚に関しては時折、誰かの会話している声が聞こえるがうまく聞き取ることができない。



 体が動くようになってきてからは壁などを蹴ったりしてみて自分の環境の確認をした。


 まず、現在温水プールのようなものに浸かっている。


 だが、息はしていない気がする。


 正直、え!!って思う人も多いかもしれないがマジだ。


 機械を使っている気配もないのでどうゆうことなのだろうか。


 まあ、とりあえずこの話は保留にする。


 他にも自分はそう広くはない部屋に囲まれているということがわかった。


 しかも、この部屋は部屋自体がかなり頻繁に揺れる。


 出口は小さな穴が一つあるだけ。


 後、お腹に何かチューブのようなものが刺さっている。


 他には最近部屋狭くなったように感じる。



 以上のことが判明したが正直俺は混乱している。


 とにかく状況が特殊すぎる。


 だが、事実ではあるし他に自分ができることはないので受け入れるしかないだろう。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



 そして、再びかなりの時間が過ぎていったがあまり状況は変化していない。


 聴覚、触覚が少しずつではあるが回復しているのと部屋がだんだんと狭くなっているという2つの変化だけだ。


 時折、聞こえてくる会話もさっぱり聞き取れない。


 そんなこんなで今日もぷかぷか浮いてたわけなのだが.....



 しかし、それは突然訪れた。


 いきなり俺の体が部屋の小さな穴に吸い込まれ始める。


 穴は大きくなったり小さくなったりしているがたぶん俺が入るのはきつい。

 というか無理だ。


 だが、そんなものお構いなしに吸い込まれる。


 更にその穴から手のようなものが出てきて引っ張られる。


 穴に無理やり通そうとしているようだが痛いからやめてくれ!!


 ていうか普通に痛い!!


 マジ痛い!!


 やめて!!


 痛い痛い痛い!!



 どれくらいの時間それが続いたかわからないが体や特に頭が押しつぶされそうになるという拷問を受けながらも俺は部屋から意図せず脱出することとなった。


 

 部屋から出ると今までずっと止まっていた呼吸が再開した。


 周りには人の気配がするがまだ視覚うまく機能していないため確認できない。


 だが、俺は理解してしまった。


 いや、薄々気づいてはいたのだが認めてしまいたくないがために気がついてないふりをしていた。



 そう、俺はあの事故で生き残ったのではなく、新しく転生してしまっていたらしい。


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