プロローグ
楽しみにしていると言ってくださった方、お待たせいたしました。メイリーン編をお届けします。
「なんていうか、本当に別人よね」
「ほんとほんと。あの冷酷王子は一体どこ? あーん、帰ってきて私を弄んで~」
「やめときなさい。本気になって傷付くのが関の山よ」
「ま、今は相手にもされないけどね」
「まぁね~、少し前ならまだチャンスあると思えたけど」
「今はねぇ」
「でも、前の恋人も大変よね。えーっと、ケイリーンだっけ? コルト家の」
「メイリーン・コルト子爵令嬢、ね。一時は玉の輿、だったけど」
「今は、ねぇ……?」
「あれはねぇ」
自分がいることにも気付かず、くすくす含み笑いをもらして去っていく少女達の声を聞きながら、メイリーンは心の中で呟いた。
――分かってたわ、この程度。大丈夫、知らない人が何を言おうと負けたりなんてしない。そう、決めたんだもの。
メイリーンは、まっすぐ前を向いて歩きだした。自分を必要とする世界に向かって。
完結済みを連載中に治すやり方が分からず、最終話を投稿し直せば、連載中・完結が切り替わるかと思ってた。
こんな間抜けな理由で、平日中に投稿できなかったとか、言えない……!