小鳥を想う者
最初に遇ったときの記憶はまるで夢のよう
だけどその証は確かにこの手の中に
君の温もりと共に手元に残ったハンカチ
それを何時までも握り締めていたあの頃
小鳥よ、小鳥
僕の前から消えた無邪気な小鳥
この地はとても寒いから
君は遠くに行ってしまった
忘れることが出来なかった
幾つもの似た小鳥を側に置いても
それらはやがて害鳥へと変化し
最期にはただのガラクタとなった
小鳥よ、小鳥
何処にいる?
君が来なければ冬は終らない
早く春をつれてきてくれ
とある町ですれ違った小鳥
それは確かにいなくなった僕の小鳥で
胸に暖かな炎が灯って温かくなったが
隣にいた害鳥を見て寒くなった
小鳥よ、小鳥
隣のソレは何だ?
嗚呼、迎えに行かなかったから拗ねてしまったんだね?
待ってて害鳥を始末したら迎えに行くから
直ぐにでも消したかったが思いとどまる
急に近くに居たものが消えたら小鳥は悲しむ
たとえそれが排除するべき害鳥でも
だって小鳥は優しいから
小鳥よ、小鳥
俺が迎えに行くまで待っててくれ
総ての準備を整えて
君の前に現れるから
まずは害鳥の悪事を総て暴かなければ
小鳥に懸想するだけでも悪だが仕方がない
小鳥は理由なくしては納得しないから
嗚呼、しかし小鳥が気づいてない様で良かったよ
小鳥よ、小鳥
他者の心に鈍感な小鳥
そのままで居てくれ
俺が側に立つその時まで
やっと下準備を終えることが出来た
後は小鳥の前に現れるだけ
慎重に、繊細にしなければならない
小鳥を永久に手に入れるために
小鳥よ、小鳥
自由を愛する俺の小鳥
檻を作ろう、見えない檻を
鈍感な君が気がつかないくらい広い檻を
そして僕はもう一度見つけた
春と共に訪れるその小鳥を
そして俺は手に入れた
永遠に手元から飛び立たない小鳥を__
ヤンデレっぽくなってるでしょうか..?
感想お待ちしております(ペコリ)