エピソード22 スカル・パーツ
「ほぉ・・・では他のパーツは初めからなかったと・・・」
「えぇ・・・そういうことになりますね」
クルートは飛ばされた部屋の地に腰をついて右脚と語っていた
「しかし、他のパーツの姿は見ればわかるんだな?」
「えぇそりゃあもぅ!自分の体ですから!」
「ふむ・・・では探そうか・・・少し心あたりがあってな・・・」
「本当ですか!!?
ありがとうございます」
「ギャーーーーー!!」
「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
シェードとミリィは叫びながら通路を走っている
後ろからゾンビが異常なスピードで走ってくる
すると、目の前にピョンピョン跳ねる白いものがあった
「あ!あいつ!
さっきのシャレコウベ!!」
「ん?・・・あぁ!あなたはさっき・・・・ほごぉ!!」
シェードは走りながら二本の指で頭蓋骨の目の穴に指を引っ掛けた
「あのぉ・・・もう少しやさ「あのゾンビはなんだ!!!!?」
最後まで聞かずにそう叫んだ
「え?・・・・あぁアレは本物じゃあないですよ」
「え?ニセモノなんですか??」
「えぇ・・・あれはいわば遺跡のガーディアンみたいなものですよ」
「はっ!そうとわかれば恐れるにたらず!!」
シェードが足を止めて振り向いた
そして頭蓋骨をミリィに投げる
「あ!左腕さん!」
「おぉ!頭蓋骨さん」
骨達が感動の再開をしている中
シェードは剣を抜いた
「いままでの借り・・・返してやる・・!!
銀遊鎖斬!!!」
回転して繰り出す一太刀から銀の風が吹き荒れる
平行に放たれた銀の風は前線のゾンビを引き裂いた
「うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!」
シェードは気合を入れてゾンビに突っ込んだ
「ここ・・・どこ?」
セリアが重い頭を起した
どうやら頭を打ったようだ
「あ!すみません!
ひとつお聞きしたいのですが・・・」
「ん?・・・・!!!!!!」
セリアの目の前で右腕と左足がしゃべっていた
「うあぁぁぁぁぁ!!!!ああああああああ!!!!!」
「あぁ・・・そんな叫ばないでくださいよ・・・・」
右腕が残念そうに言う
「ムリムリムリムリムリムリ!!!!」
「まぁまぁ、落ち着いてください」
左足がセリアを宥める
「ご乱心のところもうしわけないのですが・・私達の体を見かけませんでしたか?」
「見てない!見てない!見てない!!!」
「そぅですか・・・」
右腕と左足は残念そうに部屋を出た
「・・・・・・・・探そう!!
はやくみんなを!!!
そだ!!ライラがもし一人だったら泣いてるかも!!!
はやく探さないと(自分が怖いから)!!!!」
「あ、お目覚めですか?」
「ん?・・・」
ライラは目を開けた
飛ばされたショックで気絶してしまったらしい
「・・・・だれ?」
「あ!申し訳ない!
私、胴体と申します」
そこに居たのは肋骨・・・もとい、胴体だった
「肋骨さん・・・・?」
「えぇ・・・ところでお伺いしたいのですが
私の体をみませんでしたか?」
「・・・・多分、見てない・・・」
「そぅですか・・・」
肋骨は残念そうに云った
「でも・・・透視・・・できるから、見つけられるかも・・・」
「おぉ!!本当ですか!!?」
ライラは首を縦にふった
「では、探していただけますか!?」
同じように首を振ると
ライラは立ち上がった
「・・・・・こっち・・・」
ライラは壁に指をさした
「この壁の向こうの向こうの向こうに居る・・・」
「と、遠いですね・・・・ゆっくり行きましょうか」
「うん」
ライラは広い部屋を出た