エピソード18 邪物第六化身
「ん・・・」
セリアは重い瞼をあけた
すでに月が天に昇っていた
蒼い月明かりが窓から差し込む
「どのくらい・・・たったんだろう・・・」
セリアが体を起して周りを見渡した
「・・・え?」
セリアは信じがたい光景を目にしたように驚いた
ミリィが隣で床にヒザをつき
ベッドで寝てた自分の手を握っていた
否、そのこと事態はたいして問題はない
問題なのは・・・
「どうして・・・死去の紋章で数十年は寝ていたハズなのに・・」
見れば、他のメンバーも姿はかわっていない
とても数十年たったとは思えない
「起きたか?」
突然声がした
クルートがソファに座ってこっちをみていた
「ねぇ・・・あたしは、何年寝てたの?」
「ん〜・・・0,000228937年といったところか」
「は?」
「ふふ・・・2時間だ」
「2時間!?」
声が大きくなってしまった
慌てて口をふさいだ
隣で寝ているミリィが「ん〜」とうなる
「・・・・・2時間なわけが・・・死去の紋章は・・・」
「やつらの一人に死去の紋章と対になる紋章があってな
それで蘇生した」
「・・・・・」
「まぁ、深く考えなくていいさ
話は明日にして今は体を休めるといい」
そう云ってクルートは就寝した
「セリアさん・・・大丈夫?」
ミリィが心配そうに云った
目が覚めた時
ミリィは泣きそうになって飛びついてきたのだ
「あぁ!大丈夫!!」
セリアは大げさにガッツポーズをとった
「さて、さっそくだが本題に入ろうか」
クルートが真剣な表情になった
「正直、私は死去の紋章など聞いたことがない
しかし、セリアは知っていたな?
どこで知った?」
「コレ、なんだけどね」
セリアが袋から古い本を取り出した
「死去の紋章・・・それだけじゃない
やつらが宿している二次紋章は全て作り物なんだよ
威力は折り紙つきのね」
「作り物?」
シェードが繰り返した
「そう・・・紋章は、神様が創った偉大なモノでしょ?
それを偽神が偽造したんだ」
「偽神・・・邪物第六化身か?」
邪物第六化身
レジェンド・デスティニー・プロミス・ネクサス・ループが
過去戦った最強の宿敵である
別名シックスリバイド
「その邪物第六化身の頂点
つまり、異物そのもの・・・
多分、やつらは生き残りの異物、または邪物第六化身の手下だね」
セリアは本を広げて見せた
「っこにある紋章はすべて<向こう>が作ったパチモンさ」
シェードが覗き込む
「死去・・・濃霧・・・誕生・・・閃光・・・漆黒・・・・存在属性ばっかだな」
存在属性
この世界に存在する魔法粒子の3大属性の一つで
地 天 光 闇
を意味する
「とにかく、これで敵の戦力がわかったな
紋章はこの中のどれかだ」
クルートが断言した
みな、それに同意する
窓の向こうは雪が降っている
そこは、地下世界へと通じる大陸だ
久々の更新です^^;
しかも今回はちょっと短い目です
次はもうすこし長くなるよていです