エピソード15 不良品INトロッコ
今回は個人的にあんまりデキがいいとは思いません
でもストーリーには重要な場面ですので
どうか我慢して読んでくださいm(__)m
地下への入り口は案外簡単に見つかった
シェードが最初に降りて安全を確認する
「広いな・・・なんでこんなとこがあるんだ?」
中は薄暗かった
声がよく響く
「さぁな・・・」
クルートがトロッコを探している
「これはマズイな・・・」
「どうしたんだよ?」
「トロッコの車軸が壊れている」
トロッコは横転しており
車軸は完全に折れている
クルートがトロッコを起した
すると、全ての車輪が外れた
「・・・・・」
「・・・・・」
周りを見渡すと
同じようにいくつものトロッコが転がっている
「周りのトロッコから部品を拝借するか」
各自がそれぞれ部品を外してくる
数十分ほどで、なんとか動くようにはなった
「準備はいいか?」
「う〜ん・・・不安だね・・・」
セリアが修理したトロッコに不安をぶつける
「4時間持てばいいさ」
「5分で壊れそうだけどな・・・」
線路にトロッコの車輪を合わせる
ー3時間後ー
見事にトロッコは大破した
一応、半分以上は進んだだろう
「怪我は無いか?」
「無いのが不思議だね・・・みんな無事だよ」
途中、線路が途切れていたり
落下物が落ちてきたりした
「ここからは歩いていくしかないな
そんなにかからないだろう」
しばらく歩くと外が見えてきた
しかし、出口ではない
すこし向こうにまたトンネルがある
「・・・・すごい・・・」
ライラが外を見渡した
ここはトンネルとトンネルの間だ
外を見渡せば海が見える
「セレイデーは高い位置にあるからな」
足元は断崖絶壁っだった
しばらく一行は休憩をとった
遠くの方で巨大な魚のような生き物が海鳥を捕食していた
「くじら?」
ライラが不思議そうに見ている
「あれか?
あれはシーマンティウスだ」
「そろそろ行こうか」
クルートが荷物をまとめた
「いいか?絶対に殺すなよ?」
女は手下にそう忠告した
「へい、姉さん!」
「その言い方はよせ!
年増に聞こえるだろう・・・・」
「何千年生きてるのに・・・」
「何か云ったか???」
「いえ!何も!!」
手下は逃げるように立ち去った(ってか逃げた)
「おやおや、ずいぶんご立腹のようだね?姉さん?」
「ケンカ売ってるのか?」
「いやいや、それよりアレは順調かい?」
「ふん、あたしのルーンを見殺しにしておきながらよくそんなコトが聞けたものだ」
「あれはもぅ長くは持たなかった
わかっていたんだろう?」
クラインがめったに見せない真顔になる
「ふん・・・・コアは順調に育っている
それより、ギーゼの死因はわかったのか?」
クラインがまた普段の表情に戻る
「いやぁもぅさっぱり!
な〜んにも解からなかったなぁ・・・いや残念
それから、死んだわけじゃないのに死因と云うのはふさわしくないな
死とは命を失った時に云う言葉だ」
「じゃあどういえばいい?」
女は呆れたように聞いた
「そうだなぁ・・・・ん〜・・・『壊れた』・・・かな?」
「なるほど・・・人形にはお似合いだな」
「その人形の世界になれば
ボク達が生物になる
そして、生物は人形になる」
「何時間オーバー?」
セリアが疲れきった顔で聞いた
「3時間だな
まだ間に合う、急ごう」
蒸気船は汽笛を鳴らした
海鳥が飛び交う港を出港する
見送りの人たちが手を振っている
「あの、この船はどこに向かっているんですか?」
ミリィはデッキの手すりに寄りかかった
「ん?云ってなかったか
ニケスタリア列島の間を抜けてキミスタリア大陸に向かう
1週間の船旅だ」
「キミスタリア大陸?
そこに行って何するんだ?」
「以前云ったと思うが
キミスタリア大陸には星を貫く洞窟『スターコアロード』がある
そこを数十メートル降りれば
目的地の地底世界イル・シェル・レープに着く
そこに行けば、ミリィの中の卵も取り除ける・・・・(一応)無傷でな」
セリアが飲み物を持ってデッキに上がってくる
「へ〜、レープじゃあそんあこともできるんだね」
「いや、異学士ノイローゼ・セブンの遺産の一つでね
名前は確か・・・「スーパー便利なラリアロ君ツヴァイびっくりマークかけるサン」だったかな」
「へ・・・へぇ〜〜・・・異学士もネーミングセンスは皆無だったみたいだね・・・」
なにやら怪しい空気が漂った
船は何事も無く航路を進んだ
「クライン!」
「なんですか?姉さん」
「おまえはホントに・・・・
そんなことより一大事だ!」
クラインはのんびりブドウ酒を飲んでいる
「君の一大事は一大事じゃないからね・・・
っで何?人工魔物が壊れたのか?」
「いや、奴らがキミスタリアに向かった」
「は?別に問題ないじゃないか、予定どうりだろ?」
「その船にクロウが乗ったって云ってもか?」
クラインは口に含んでいたブドウ酒を吐き出した
「は〜??あんの馬鹿は何をしているんだ!?」
クラインは上着を着た
「レンディ!何してるの!?さっさとアイツらまとめちゃって!」
「もう準備はできてるよ」
「そぅ!!?んじゃあクロウが何かしでかす前に捕獲するよ!!
ったく・・・自称ジェントルメンは何をしてるんだ・・・・?」
いかがでしたでしょうか?
次回はもっとがんばりたいと思います