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エピソード10 白い部屋の片隅で物語りは動き出す

「やっとついた・・・・」

一行は樹海を引き返して再び戻ってきた

昨日の夕方に引き返し

軽い仮眠をとって出発したのだが

港に着いたのは昼だった

「今日は一泊したほうがいいだろうな」

賛成だった

皆はすでに限界だ

「とりあえず、各自必要な物を買って来ようか」

それぞれに分担を決めて買出しに行った


重い足で歩き回ったため買い物が終ったのは夕方だった

宿屋のベッドが妙に心地いい

「ふぅ〜・・・・」

清潔な布団に身体を沈める

「疲れたねぇ〜・・・」

セリアもソファに倒れこんだ

「明日は昼に出発しよう・・・ダイミョウガエルは倒したから、次は3時間ほどで抜けれるだろう」

「あぁ・・・やけに強かったな・・・あのカエル・・・」

昨日の戦闘を思い出す

すると、なぜか鳥肌がたった

「もぅ、忘れましょう・・・」

セリアが額に手を当てていった


ミリィが部屋に入ってくる

「夕食は、どうしますか?」

「パス」

「私も・・・今日は無理・・・」

「だそうだ」

「わかりました」

ミリィは扉を閉めて階段を下りた


月が昇った頃には

すでに全員が熟睡していた







「君は来なくていいと云ったのに・・・」

「ギーゼ殿が来いといったのでな」

「ギーゼが?・・・っで、そのギーゼはどこに?」

夜の港は静かで、波の音しか聞こえない

「おい、何してる?奴らはあそこだぞ?」

「ギーゼ・・・何してたの?」

「奴らが寝静まるのを見張ってたんだよ」

「ふむ・・・寝床を狙うのは少々気が乗らんな・・・」

「何?ブシドウ精神ってやつ?」

黒いスーツの男はクスクスと笑った

「とにかく行くぞ!?」

ギーゼと呼ばれている男は先頭に立って歩いた

「ところでさ、なんでホレンを連れてきたの?」

「足止めだ」

「壁・・・というわけか、よかろう」

ホレンと呼ばれた男はなぜか片目を閉じている

腰には非常に長いカタナを身に付けている







「ん〜・・・もう、食べれませんよ〜・・・・」

誰かがそんな寝言言った

月明かりが差し込む部屋は青く薄暗かった


しかし、そこに影が映る

「ん?」

クルートが重いマブタを開いた

その瞬間、窓ガラスが割られた

ものすごい轟音が同時に襲い掛かってきた

否、音ではない

しかし、その正体はわからない

「もう一回寝てもらおう」

再び、あの衝撃波のようなモノが襲い掛かる

「ぐっ・・」

全員が硬直する

「きゃあああ!!」

ミリィが叫ぶ

「このお嬢さんは連れて行くよ?

ほらギーゼ、丁重に扱ってよ?」

「ふん

ホレン、後は頼んだぞ?」

「承知した」

二人の男はミリィを連れて逃走した

同時に、身体の戒めは解けた

「あいつ、どこのお姫様気分だよ!!」

シェードが剣をとり追いかけようとした

しかし、異常な長さの刀がそれを阻止した

「寝込みを襲って申し訳ない

しかし、ここを通すわけにはいかん

せめて、死なないよう手加減しよう」

「手ぇ抜いて戦うってか?」

「舐められたもんだねぇ・・・」

「しかし、今は贅沢は言っていられる状況ではない

手加減してくれるのなら

早々に決着を付けるぞ」

紋章を発動し

シェードが走り出す

「ふんっ!!!!」

勢いよく振りかざされた長刀が床を抉る

そのまま止まることなく壁を傷つける

「ちっ・・・」

バックステップで後退し、間合いを離す

「さぁ・・・戦いは始まったばかりですぞ」

ホレンと云われていた男は長刀を構えた









「・・・・・・」

この部屋が暗くなることは無い

光輝粒子シャインパーティクルで出来た壁は

常に白い光を放つ

そのせいで。壁に角を肉眼で確認することはできない

まるで白い世界が永遠に続いているようだ



「もうすぐ、材料がそろうな・・・」

壁の向こうから声が聞こえた

無意識に少女が聞き入る

「これで・・・コアが作れるな・・・」

「正直、今の段階では人工魔物アーマーゲルで精一杯だったからな」

どうやら4〜6人いるようだった

「クラインのお手柄ということか・・・・」

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