表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/11

読み手側のご意見を読んだので

2013/06/01

 これはなんだか、ものっっっっっっすごく自意識過剰じゃね? と思うので、どなたかに「勘違いすんなバーカ」と言っていただきたいんだが。

 先日、活報巡りの際に見かけた文章からたどって、「私が感想を書かない理由」と題されたエッセイを読んだ。整然と、かつ読みやすくつづられた文章で、この方の書くお話は面白いだろうな、書き手になってくださらないかなと思ったのだけれど、それは脱線なので横に置いておこう。

 内容を要約──というより僕が受け止めたように書くと、「あなたの書いたものは好きなんです、できる形で応援はしたい、でも感想を書くのが本当に苦手な読み手もいる、それを知っていてください」というものになる。どこが要約だ力いっぱい意訳じゃねぇかという突っ込みは受ける。

 要するに、感想を切望する書き手が感想クレクレという文章を書いて、かつ感想を書かない人をdisっていたっぽいのだ。そんなことをする厚顔な輩には、狭い観測範囲ながら一人心当たりがある。なんで確信が持てないかっていったら、その方が前述のとおり、そいつの書いたものが好きだって書いていらしゃったからだ。


 やっぱり僕の勘違いだということにしてしまいたいんだけれども、あと知らせたかったのは僕一人だけではないと思うのだけれども、そして言いたいことは既に感想欄に書かれていたこともあるんだけれども、そ知らぬ振りで書き込みができなかったからここで書く。

 どうしよう。傷つける気持ちで書いたけれども、いざ実際に傷ついた人を目の当たりにしたときの対応を考えていなかったのだ。こいつ莫迦だと思うだろう。僕もだ。


 優しい人だと思うのだ。普段はあまり我を通すことなく、和を重んじる方ではないかと。僕は優しい人を好きなので、できれば傷つけたくない。 けれど言葉を取り消すつもりもないんだ。だって感想は本当にありがたいご褒美で、逃げない理由で、為になる参考書だからさ。

 だからこう伝えたいわけだ──あなたの意見は受け止める。感想を送らない権利も認めている。僕はあなたに強制することはできない。それを分かった上で、言う。

 僕はあなたの言葉がほしい。

 こんなにほしいのに、くれないあなたは意地悪だな。


 1200文字書くのに3、4時間かかったとあなたは言う。でも僕は、5000字書くのに30時間以上かかっている。遅筆を誇るのはアホの所行というか、小説脳を作ることを怠っているせいではあるのだけれど、僕は言葉を絞り出すのがとても遅い。内容の検討にも時間がかかる。

 そして僕は会話の際に「お前の言っていることはよく分からん」と言われることがたびたびあるものだから、きちんと伝わる文章が書けているか、不安でたまらない。気をつけて書けばきちんと伝わっているようだと、ようやく思えるようにはなってきたけれど、何度も読み返して、たくさん書き直しをしている。さらりと書いているように見えるというのであれば、それはそれで嬉しいけれども、実態はこんなものだ。

 それに、まだまだ届かないんだ。僕が読んできた面白い物語たちに、僕の文章は到底追いつけていない。それが分かっているのに、自分の文章に自信を持つのは、僕には難しい。足りないと、いつも感じている。


「小説の評価は読者に委ねるべし」というのは、確かにそうだろう。けれど書き手は、いくらなりか、感情を操作するための仕掛けを物語の中に組み込んでいるはずだ──やっていないという無自覚の天才と読む気にならない論外もいるわけだが、今は横においておこう。それがきちんと働いているかを確認するには、言葉が一番分かりやすいと思うんだ。どの場面で、何を感じてくれたか、それが知りたい。

 誉め言葉がほしい訳ではないんだ。言葉をまとめる必要なんてない。匿名でいい。配慮なんて必要ない。僕は結構きつい感想を書くときもある、でも言うからには言われる覚悟はできている。だからあなたの思考の一部を見せてほしい。

 そうしたら、僕はもっと面白いものを差し出せると思うのだ。


 なのにそれをくれないあなたに、優しくする気はない。

 だから僕はあなたを傷つけたことを謝らない。僕を嫌いになってもかまわない。その方が楽だろう。これまでどおり、僕より無欲で繊細な書き手の方たちを、あなたなりの手段で応援したらいいと思う。

 でももしもあなたが野望を読んでくれて、好きだと思ってくれていたのなら、それはとても光栄だ。どうもありがとう。





 ……やっぱり自意識過剰な気がする。クソ恥ずかしいなちくしょう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ