放課後観測記録を探しています
物好きな皆さま、こんにちは。
活動報告では何度か書いていますが、こうしてエッセイとして文章を書くのは初めてになります。
仕事の都合で小説が止まってしまっているため、リハビリがてら、軽い話でも書いてみようと思い、スマホに指を走らせています。
さて、今回書こうと思ったのは、どうしても読みたい小説があるからです。
『放課後観測記録』という古い小説です。
ライトノベルの起源を語る際、時折名前だけは出てくる、いわゆる“伝説枠”の作品ですね。
一般的には、ライトノベルの流れは1970年代のソノラマ文庫あたりから始まり、80年代後半、あるいは90年代後半に「ライトノベル」という言葉が定着していった、という整理がされることが多いと思います。
ただ、『放課後観測記録』はそれよりもさらに前、1971年に同人の会報誌として発行されたとされています。
しかも内容が少し特殊で、
・表紙と挿し絵に、瞳の大きな等身の低い少女
・作者は甘味処(あまみどころ?)
・版画も甘味処と記載
・舞台は学校
・転校生とのボーイミーツガール
・軽いSF要素
・会話文中心の文体
と、今の感覚でいうところのライトノベルの形式が、ほぼそのまま揃っているらしいんですね。
ここまでは、わりと有名な話です。
一種の都市伝説のように扱われていて、「本当にあったのか」という話題になると、だいたいここで止まります。
ただ、この話には一応、情報源があります。
インターネット黎明期、1996年から2005年ごろにかけて存在していた『古書マニア』という個人ブログです。
国会図書館にも残っていないような古書を収集しているご高齢の方が、写真とともに紹介していくサイトで、内容もかなり偏っていて面白いものでした。
江戸末期の寺子屋で使われていた教本や、戦時下に配布された会報誌など、普通に生活しているとまず見ないような資料ばかり扱っていた記憶があります。
その中の一記事として、『放課後観測記録』が紹介されていました。
ブログ主はタイトルと発行年(1971年)、それから数枚の写真を掲載していて、内容についても軽く触れています。
ただ、その説明がかなりざっくりしていて、
「海外で流行していたSF活劇の影響を受けたものらしい」
とまとめられていました。
当時はまだ「ライトノベル」や「萌え絵」といった分類は一般化されていませんから、見たままの印象でそう書いたのだと思います。
このブログの管理人は2003年に亡くなっていて、当時のブログ界隈ではそこそこ知られた方だったようです。
一回忌のタイミングで遺族の方がブログで公表していて、所蔵していた古書については、図書館に寄贈されたものと、古本屋に売却されたものがあると書かれていました。
ただ、『放課後観測記録』に関しては、その後の所在が確認されていません。
現時点で確認できるのは、当時ブログに掲載されていた数枚の写真だけです。
内容に関しても、その写真と記事から推測されたものがほとんどです。
個人的には、こういう「時代を先取りしてしまっている作品」に興味があるので、できれば一度きちんと読んでみたいんですよね。
あと単純に、1971年の時点であの絵を描いていたとされる作者のことも気になります。
作者名の「甘味処」も、読みが合っているのかどうか分かりませんし、他の活動も確認されていません。
もし現物を見たことがある方や、所在に心当たりのある方がいれば、ぜひ教えていただきたいです。
こういう話、どこかにぽつっと実物が残っていたりするので。
ちなみに、当時掲載されていた写真は何度か再掲されているのですが、どれも同じ構図のものしか見つかっていません。




