表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

夕涼み

 さらさらと小川が流れる川べりで、浴衣を着て夕涼みする。団扇であおげば、近づいてきた小さな羽虫が吹き飛ばされる。

 吸血鬼の血を吸う蚊はしぬにしねなくて、蜜も飲めずにかわいそう。だから私が対応してあげようね。

「また天狗になってる」

 隣で友達が飲み物をあおりながら言う。天狗だよ、偉そうなせいでそうなった。応えながら、羽虫をあの世に送ってあげる。

「あれ、可愛かったのに」

 友達は優しく呟く。自分を慕う蚊を怪物に変えるくせに。

 吸血鬼の気まぐれで不死に固定される蚊も哀れでしょう。

 そよさやと小川の上を風が渡る。

 あるかなしかの声が聞こえてきて、それらは夕涼みの者達の気まぐれをおそれていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ