オッ酢!
44階層門まであと5日ぐらいの所から幽霊みたいなモンスターが出だした、初めは動物型だったけど、時々人型も出てくる様になった玄武達の見立てではこのモンスターは幽霊ではなく怨念に瘴気が合わさりモンスター化したものらしい、魂が無いのでそう判断したとの事
実体の無いモンスターだけど摩法は効くみたいなので摩法拳を使えば普通に倒せたけど、動物型は吠える叫ぶだけだから良いのだけど、人型はちょっと聞き取れる言葉『苦しい』『助けて』とか言うので気が滅入る、だからモンスターだと割り切って倒した、ドロップ品は動物型の方が一升瓶に入った水、人型の方はお酢だった
この環境で水は有り難いのだろうけど私は玄武が出してくれた水を使ってたから有難みは半減
それよりもお酢!こちらの世界は食料から生活用品までダンジョンに頼りきっており、お酢が今のところドロップするモンスターがいなかったので町の中に存在して無かった、これは料理に使えるのでとても嬉しい、そう言う訳で人型霊体モンスターを積極的に倒して行った、叫び声?そんなの関係ない、生きてないのだから深く考えるまでもない
お酢を落としてくれる都合の良いモンスター枠に認定して作業的に倒す、そうするとお酢がいっぱい手に入ったので早速お酢を使った料理をしてみる
鳥肉の竜田揚げ甘酢あん掛けを作って美味しく頂いた、時間と材料さえあればちらし寿司でも作ったのにな〜
面白い事にお酢が初見のチャルメル達は試しにひと舐めすると呂律が回らなくなった
「あっはっはっはっはぁ!みぃさぁとぉぐぁふたぁりぃにぃなってりゅう〜!あっはっはっ!」
チャルメルは笑い上戸私を指差しながら笑っている
「チャァルゥメェルゥしぁまぁ!なぁにぃわ〜らってぇるぅのでぇすぅかぁ!」
ベルは絡み上戸なのかな?
「わぁらぁしぃわぁ〜もぉっとぉチャァルゥメェルゥしぁまぁぬぉおやくぅにぃたぁ〜ちぃ〜たぁいの〜でぇすぅ〜うっうっ」
カーは泣き上戸、その場で体育座りをしている膝に顔を埋め泣き言を呟いている
「すぅ〜すぅ〜」
ティンは寝てしまった
こっちの妖精はお酢で酔うんだねひと舐めでこれだとお酢を使った料理でも駄目かも、それにしてもこれどうしよう?時間が経てば治るかな?
ご飯を食べた後で四神獣達にチャルメル達を任せて私はお風呂へ入って出るとチャルメル達は寝ていた、朝になったら元に戻ってるかな?